出雲大社のしめ縄として知られる、神様の植物「真菰(まこも)」。出雲大社の神事で授かる真菰は無病息災・五穀豊穣の御利益があると言い伝えられています。真菰は、古事記に登場し、万葉集や古今和歌集でも詠まれている聖なる存在。
歌人 紀貫之は「真菰刈る 淀の沢水 雨降れば 常よりことに まさるわが恋」、雨が降れば水が満ち、よどむように、あなたへの恋心もつのっていくと表しました。雨が降り、肌寒い今日のような日は、愛しい人が風邪をひかないか、元気で過ごしているか心配になるもの。心がよどむもの。時代を経ても、人を思う心は不変なのでしょうね。
この真菰は、食材、マコモダケやワイルドライスとして出回っています。ぜひめしあがれ。マコモダケは、漬物や炒めものが美味しいです。表面にちらほらある黒い斑点は、昔、お歯黒に使われていたそう。
さて、出雲大社はパワースポットとしておなじみですが、取材で訪れ、本当に神様がいらっしゃるんだと感じたパワースポットを紹介します。それは、「加賀の潜戸」。加賀の潜戸は、神様、佐太大神が誕生した聖地。海の中の洞窟。神社の参道は産道、神様の体内にはいる道。加賀の潜戸の参道は女神の子宮の形です。
神様の産屋という名に相応しい、畏敬の念を抱く空間。神様を産んだ女神の体内は、神秘につつまれていました。撮影をしていると、シャッターを押していないにも関わらず、自動で撮影がはじまり、しかも液晶画面は四等分の紫黄ピンク赤になり、カラフルな写真が記録されました。不思議体験には慣れていますが、さすがにこれには目が点。
出雲は、道を開く運がある人、運が必要な人、創造を司る人が招かれる聖地。六本木に出雲大社東京分祠があるので、出雲まで行けない方はこちらへどうぞ。
歴史と浪漫溢れる神在月。学びの秋。ゆかりの聖地、神様への最高の捧げものである日本酒、恵みの食材をどうぞお楽しみください。
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