●弘前市立博物館
前川國男設計


弘前市民会館の隣にあります。
見た目の印象よりは小さい建物です。


反対側から。


内部は、建物が小さいこともあり空間的にはシンプルなのですが、圧巻はコンクリートはつり仕上げの壁面。
職人さんが全部削って仕上げたものです。
間近で見ると迫力があります。



入口のまわりに丸い溝があって何かと思ったんですが、こうやってはつり仕上げの壁同士を直接繋げずに1クッション置いて、角のところにボロボロの輪郭が出ないようにしているんですね。


ここなんか左側の縦の溝は本来要らないところですが、右、上と回ってきた溝を途中で止められないのでこうする必要があるんですね。そのために壁の段差も設けています。設計者が見落としがちなところですが、初めからちゃんと考えられていたことが分かります。


バルコニーの終わるところも。良く考えられています。
職人さんの良い仕事を最大限発揮してもらうためにも、設計者の細かい配慮が必要です。