『心脳問題』(山本貴光・吉川浩満)永遠のアポリアとも言われる「心脳問題」。「ニューロンの発火と人間の感情は、どういう関係になっているのか?」という問題だ。大森荘蔵が「重ね描き」を提案したことで、ひとまずは問題は解消したかにみえるが、解決したわけではない。どうにも腑に落ちない違和感が残る。筆者たちは、科学の方法に戻る。科学のやり方は、同一性、一般性を求めることだ。それに対して我々個人の体験は、特異的であり、個別的だ。どうやら解決の糸口は、この辺りにありそうだ。