先行上映、福岡では福津と直方。
この日は夕方まで太宰府市で仕事だ。
乗換案内だと2時間くらいかかる表示。
うーん諦めるか、と思ったときに、高速道路を使えば車なら1時間以内に着くとわかり、さっそくカーシェアを手配。
推しに貢ぐ感覚、エアやホテルを押さえる感覚が蘇った瞬間。

そんな経過で初のイオンモール福津。ぶじ到着。

イオンってほんとに全国的に同じような店舗なのな。春日部、大高、香椎浜、宮崎…。いろんな思い出がない混ぜになる。




フードコートで軽く腹ごしらえ。平日だし人はパラパラ。
スクリーンは1。うちわをもらって、いざ。
車椅子ゾーンの後ろなので視界がよい。

(以下ネタバレ)

のっけから、草彅剛ではなかった。唇が映った瞬間からすでにもう、凪沙だった。
憂いの瞳に吸い込まれる。

バレエのシーンが美しい。
片平実花(真飛聖)先生の指導シーンが心地いい。
同級生との出会い、友情、思春期。
桜田一果(服部樹咲)と桑田りん(上野鈴華)がいい。

日本の病院、タイの病院のシーンがつらい。「僕の生きる道」を思い出す。
家でボランティアを待つシーンもつらい。
だからあのCMを受けたのかとも思う。


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ひっかかったところいくつか。

予告編を見過ぎて、答え合わせしてるようになること。いちばん長いやつは観ないようにしたが。

開始早々、店の客に海とスクール水着の話をしたこと。伏線として大事なのはわかるが流れが唐突だし陳腐なムードになるのが惜しい。前後に回想なり、べつの匂わせがあってもいいのでは。

バレエシーンが長いなと感じる。感情移入するシーン以外でもちょっとずつ長い気がする。監督インタビューでそもそもバレエを撮りたいというほうが先にあったと聞いて納得するが、テンポとしてはやや冗長に感じた。

トランスジェンダーの苦悩がもう少し出ていても、と思った。家を出た経緯、家族の背景、そもそも育児放棄についても描写が足りない気がする。

トランスジェンダーのお店の人たちももっと知りたかった。

タイの医療水準について懸念する人が増えそう。

ニューヨークかあ。うーん。

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ちょっと詰め込んでしまったのかな。
そんな生煮えな感情のまま、海のシーンになって喉が詰まる。泣くというより、上映が始まって前半の早いうちから、涙がずっと両眼に流れ続けて、途切れない。
嗚咽すら出ない。

上映後、スマ友さんらとロビーで会うが、みんな言葉も出ない。圧倒されている。
車なのでひとりで帰る、音楽もかけず、ずっと凪沙のことを考えてしまう。

慎吾が2回は見ないというのは、大きなネタバレだったようにも思う。慎吾が見たい草彅剛、見てきた草彅剛、見たくない草彅剛、見たこともない草彅剛、ぜんぶ詰まっていたのかもしれない。
もう耐えられないのだろうなと思った。映画の初見でその慎吾の気持ちがチラチラするのが困った。

2回目は公開後に行く。そのときまで、まだ他人の感想やインタビューは見ないようにしている。

ハニージンジャーポークソテー食べたい。

2020/09/15 初回アップ。
ほかの人の感想や記事で感情が上書きされる前にメモ。
編集するかも。