今、時代のエネルギーが、人間の存在意識そのものを圧死させそうなほど強烈に圧力を
かけていることにお気づきでしょうか?
困難な時代を生き抜く智慧、新たな時代を創造する叡智は、ひとえにその時代の危機の本質と変革の
方向性を洞察できるか否かにかかっています。
人間という生命体は、言語を操り、高度な思考・理性を働かせ、多様な社会経済システムを
構築しながら、物質文明を進化させてきました。しかし、500万年間の人類文明の発展がもたらした
超高度情報・科学技術は、人間の尊厳性そのものを根底から破壊しかねない非常に
危機な状態を生み出しています。
普通の人間の脳機能とは比較にならない莫大な記憶容量と情報処理能力を持ったインターネットの
進化は、従来の記憶中心教育そのものが意味をなさない時代の到来を宣言し、ロボット技術の
飛躍的進歩は、人間ができる仕事が機械・ロボットの仕事へと急速に取って代わられる未来社会
を予見させられるものです。
これは、個人がどれほど仕事をしようと頑張っても仕事がない、「雇用なき経済成長」という恐ろしい時
代に本格的に突入しつつあることを意味しています。「雇用なき経済成長」ということは、資本主義の
破滅、資本主義のモデルそのものの根本破綻を意味しており、それゆえに文明の危機そのものでもあ
るのです。時代の変化速度があまりに速いため、このような急激な社会経済構造の変化は
予測困難ではありましたが、現代は、昨日までは価値あるものだったのに、今日にはもう無駄に
なってしまうような激動の時代なのです。そしてさらに問題なのは、これらの問題の深刻さに本当に
気付いている人が誰もいないということ。それが、より重大な時代の危機の本質です。
そのような時代の中で、資本主義社会を生きる個人、企業は、日々情報知識を懸命に
追いながら、商品・組織のイノベーションに血道をあげて取り組まざるをえない状況に
あると思います。