興味深い内容です。是非読んでください↓
雇用なき景気回復・・時折目にするこの言葉を、皆さんはどのように受け止めていらっしゃるでしょうか?
今春卒業予定の大学生の就職内定率(昨12月1日現在)は73.1%と過去最低となり、4人に1人の就職先が未だに決まっていません。小さい頃から受験や勉強に励んできた学生が、大学を卒業する歳になって“社会から必要とされていない”と感じたら、自分の存在意義や意味・価値を
一体どのように考えればよいのでしょうか。
世界の失業者が2億人を越えるなか、日本国内でも新たな成長戦略が求められていますが、コンピュータプログラムやロボットが仕事の多くを肩代わりする現代、人間の価値が相対的に下がり、人間が必要とされない社会が近づいて来ていると強く実感しています。
そんな中、雇用創出を最も期待されている大手メーカーの注目と視線は、日本が構想する新しい産業「新型ロボット」に集まっています。
リコール問題に揺れるトヨタ自動車は、高齢化と共に膨れ上がる医療費問題を見据え、2004年にロボット看護士「パートナー・ロボット」を開発、トヨタ記念病院で広範囲に及ぶ実施試験を行なってから2010年に販売を開始する計画を発表していました。
時代の情勢が変わり、世界市場における自動車販売台数が頭打ちとなる中、トヨタは2020年頃にはロボット産業が同社のコアビジネスになると予測しており、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)も2009年に「生活支援ロボット実用化プロジェクト」を発表、日本政府も介護ロボットを含むサービスロボットの安全規定を策定するなど、水面下ではロボット産業創出へ向けての動きが着実に進行しています。
駅に置かれている就職情報のフリーペーパーを手に取り「シニア」の欄を開いてみると、60歳以上の求人の殆どが介護、掃除、警備、運転手で占められていることに気が付くでしょう。しかし、ビル内の掃除・清掃ロボットを富士重工業が開発・販売し始め、綜合警備保障(ALSOK)の警備ロボットは三菱重工が提供、ホンダのアシモはお茶を入れたりデトロイト交響楽団を指揮する時代になってしまいました。前述の看護ロボットを開発するトヨタでは既に自動走行技術は確立されており、法改正さえ成されれば、タクシー運転手さえ必要なくなる時代が訪れるのです。
ロボットが人間の代わりに看護士の役割を果たし、家事を手伝ったり、工場で働いたりする時代、経済産業省所管の財団法人機械産業記念事業財団は、ロボットを利用して高齢者をモニタリングすれば医療費を毎年2.1兆円節約できると概算しています。それだけでなく、掃除、清掃、警備、運転も代行するようになれば、定年退職後の雇用の殆どがロボットにとって替わられる時代がそう遠くないうちに(2020~30年頃に)は現実のものとなっている可能性も否定できません。
このような時代、人間として残された仕事、人間がやるべき仕事とは何なのでしょうか?
「覚えてしゃべる仕事」は、まず先に交代が進むポジションでしょう。青山にある大丸ピーコックのお酒売り場にはカーナビ型の「ワインソムリエ」が居て、ワインボトルのバーコードをかざすと、産地や風味、そのワインに合う料理の情報まで提示してくれます。笑顔がないのは残念ですが、経営者から見れば数多の情報知識を持ち、決して言い間違えることもなければ、時給も安く、24時間立ちっぱなしでも文句ひとつ言わない“ソムリエ”は人間より魅力的な労働力として映るのでしょう。
携帯電話ひとつあれば世界中の情報知識にアクセスできる現代、教育の現場においても学校の先生が伝えるべきコンテンツは失われ、教師や学校の威厳や尊厳性は益々薄まっていく一方です。
「考える仕事」も危機に立たされています。米国防総省は諜報先端研究プロジェクト活動(IARPA)の中で「意志決定が可能なコンピュータシステム」を研究開発しており、ストレスの影響を受け、偏見で物事を判断する人間に替わって、国の情報活動を担う分析官をミスのないコンピュータに置き換えようと試みています。
日本でも昨年、JTBが200店舗を閉鎖し、旅行商品のネット通販に注力するという報道がありましたが、店舗を閉鎖してネットに事業を移行する動きはとどまるところを知りません。店舗だけでなく、企業のバックオフィスと呼ばれる業務の自動化、ロボット化も進んでいます。
では、人間にしかできないと思われる最後の領域「未来の予測や新しい知の発見」はどうでしょうか?
「未来の予測」については、テレビでお馴染みの天気予報も実際は「お天気お姉さん」ではなくて「スーパーコンピュータ」がシュミレーションと予測を行っているというのは周知の事実です。
そして「知の発見」に関しても、驚くべきことに、コーネル大学の研究チームが開発した人工知能のプログラムは、物理学者が数百年かけて発見した物理法則を、たった1日で自力で発見してしまったのです。その人工知能は、物理学や幾何学の知識を一切使わずに、揺れる振り子の動きから、運動の法則を導き出すことに成功した為、この研究は、膨大な量のデータを扱う科学界にブレークスルーをもたらすものとして期待が寄せられています。
この事実は、いったい何を意味しているのでしょうか?
マトリックスという映画では、グローバルネットワークで繋がったコンピュータとマシンが地上を支配し、人間をエネルギー媒体として扱う世界が描かれていましたが、人間が数百年かけて見つけ出した答えを、たった1日で、しかも自力で発見する人工知能が開発されたということは、人間より先に機械が悟り、世界中の知を統合して人間を支配する世界が、あながちSFとは言いきれなくなってきたことを意味するのではないでしょうか?
これからの時代、人間が尊厳性を持って取り組める仕事とは、いったい何なのか。
日本が、今の世界において果たさなければならない役割とは何なのか。
その明確なビジョンとロードマップを、3月6日にJAPAN MISSION PROJECT第5弾の講演会でお伝えします。
文明の危機を突破する新戦略を、1,100名の皆様と共に実現してゆけることを心より願っております。
Noh Jesu