凄く丁寧に作られた映画だとは思いますね。

礼儀作法なども細かく描かれていて、ああ、なるほど!」なんて思いました。


以下、ネタバレ。















主人公の以登、せっかく北川景子さんという美人に演じさせているのに、終始不機嫌そうな仏頂面のみ。

観ていてこちらまで仏頂面になってしまう。


映画全体のテンポも良くなくて、時折観ていてイライラしてくる。

丁寧に作るのにも、ほどがある・・・そう感じてしまった。^^;


そんな中でホッとする存在が甲本雅裕演じる片桐才助の存在かな。

最初はめったやたらにへらへら笑っているヤツだと思っていたが、実はなかなかの実力の持ち主。大変な事もにこにこ笑いながら軽く「やってみる」とか言ってしまえる。そしてやってしまう。その実力を観ていて認め始めたあたりから、このひょうひょうとしたキャラクターに好感を抱き始める。


「ゴールデンスランバー」の青柳(堺雅人)も絶えずヘラヘラ笑っていた印象だけど、彼にはこの信頼感みたいなモノは最期まで抱けなかったなぁ。


片桐の凄いところは、クライマックスでの以登と藤井勘解由との対決を映像には出てきていないけど影から見守っていたわけだ。っで、以登が絶体絶命のピンチに陥った時・・・それでも彼は出てこない。

普通、許嫁のピンチには飛び出すでしょ?

また、映画としてもその方が盛り上がると思うんだけど・・・出てこない。

以登が藤井を倒してしまうまでは出てこない。

決着が付いてから出てきて、後の後始末は自分に任せて早く戻れと逃がす。

ここに片桐のすごさが如実に表れる。


この映画は片桐という一件昼行灯に見える男の凄まじさを観る映画・・・私にはそう感じられましたねぇ。