ノーベル経済学賞を受賞したゴールディン氏は著書『なぜ男女の賃金に格差があるのか』で、賃金格差の原因を、高賃金の職種に時間的な要求が高い仕事が多いことと、女性が「呼び出し可能な」親の役割を求められていることと指摘しています。したがって、男女間の賃金格差解消に必要な施策は、働き方改革(長時間労働の是正、属人的な仕事の見直し、リモートワーク等の更なる推進)と固定的な性別役割分担の解消(ジェンダーバイアスの解消、「共働き共育て」の実現)です。政府が求める企業の行動計画が、形式的なものとならず経営者が上記のポイントを理解し踏まえたものとなるか、また、政府の支援が、上記のポイントを踏まえ包括的かつ有機的に行えるかが成功の鍵となります。


https://www.sankei.com/article/20240601-NS4CJINF5RPPPMMARAEPPHSC2Q/