本日、児童養護施設である立川市の「至誠学園」を視察しました。様々な事情で入所しているこどもたちに対して、知識・経験を持った職員の皆様が連携して、ひとりひとりに応じた専門的な支援に当たっておられ、大変感銘を受けました。施設の小規模化・地域分散化に積極的に取り組み、良好な家庭的環境を実現している現状も見ることができました。今回の視察の内容を踏まえながら、引き続き、施設の小規模化・地域分散化に取り組みます。
また、こども政策担当大臣として、こどもの声をきちんと受け止めて、必要な対応に取り組むことが大切だと考えています。
昨年度、大阪の児童養護施設を訪問した際には、眼鏡だけではなくコンタクトレンズも着けられるようにしてほしいとの声を聞きました。当時、コンタクトレンズに係る費用は、医師の診断に加え、眼鏡では日常的に支障があるなどの理由がなければ国の支援が得られず、結果として、コンタクトレンズをつけることができなかった状況でした。大人目線だと「優先度は低い」というように見えてしまうかもしれません。しかしながら、当事者のこどもにとっては切実な問題です。こども政策担当大臣として、当時の厚労省と調整を行い、今年の3月からコンタクトレンズを国の支援の対象にできるように見直しをしました。
今回の視察では、「小学生、中学生でもスマホを持てるようにして欲しい。友達との連絡はスマホでなされている中、友達の輪に入りにくく気まずい思いをする。」といった声を聞きました。また、習い事などの学校外での学習体験の格差についても指摘がありました。これらも、当事者のこどもにとっては切実な問題だと考えています。
スマホについては、昨年度から高校生を対象に国の支援を行っています。また、習い事などの学校外での学習体験については、学習塾にかかる費用は国の支援を行っているものの、それ以外の習い事についての費用は支援が行われていない状況です。今回の意見を踏まえ、スマホの更なる活用や習い事等の学校外での学習体験の充実を含め、令和6年度の予算編成過程でしっかりと必要な対応を検討するよう、事務方に指示をしました。
本日は、施設で生活するこどもたちやそこに従事する職員の皆様の実情を知る上で、大変、貴重な機会をいただきました。政府としては、様々な事情により、家庭から離れて施設で生活する社会的養護のこどもたちが、安心して生活し、夢に向かって成長していけるよう、全力で取り組んでまいります。
こども達の写真は載せられませんが、こども達にはドラえもんの絵や七夕の星のメダルでとても歓迎してもらいました。