自民党青年局の男性議員2人とともに、妊婦疑似体験を始めました。1泊2日の間、妊娠7か月に相当する7.3kgのジャケットを装着したまま、党会合への出席や街頭活動などの議員活動を行いました。たった2日間で10か月におよぶ妊娠期を理解できるはずはありません。また、重さだけでなく、つわりから始まり、体の痛みや精神的な不安も襲ってくると聞きます。そのうえで、妊婦の大変さを少しでも「わがこと」にできるよう、様々な痛みや辛さを想像し、ただ重くてかさばるものを抱えている意識でなく、そこに大切な命が宿っているんだと想像しつつ、過ごしました。
 妊婦体験ジャケットを着けたまま一晩過ごしましたが、家でも、風呂掃除、爪切りなどのいつも当たり前に行っている事でも難儀しました。その日の朝は町田駅前で街頭活動を行い、そのまま小田急線で国会に行きました。早朝から立ちっぱなしだったこともあり、途中で背中が痛くなって急行から各駅停車に乗り換えました。それ以上に、混雑した電車は人や鞄がお腹に当たらないか不安に感じました。
 2日間の体験を終えてみて、「妊婦の〇〇という辛さは妊婦ジャケットだけじゃ分からない」という沢山の厳しい意見を拝見する事が、妊婦の大変さを学ぶ上でとても良い勉強になりました。応援のメッセージももちろん励みになりました。子育て経験の無い私にとって、体験前を含めて、人生で最も妊娠出産のことを考え調べた数日間となりました。これからは妊婦の方や医師・助産師の方との意見交換を丁寧に重ねていきます。
 たった2日間の疑似体験で妊婦の大変さは十分に理解できないですし、したがって政策に関しても、人より意味のある意見が言えるようになったとも思いません。ただ、限られた議員活動の中で妊婦支援にこれまでより時間を使おうという気持ちは確実に強くなりました。こうした気持ちを抱く議員が多くを占めるようになれば、行政は変わります。同様に企業の経営陣の多くが経験すれば、日本の企業も変わるのではないかと思います。
 こうして、様々な境遇にある人を思いやり寄り添える社会を実現できるよう、私も微力ながら頑張ります。