先週の予算委員会の議論を聞いていて、宣言解除の基準が(東京の感染者数)500人か250人かという数字が独り歩きしていることに違和感を感じてました。
東大の仲田准教授は、感染減少のスピードが速い場合は(それに伴う経済損失の期間が短いので)低い目標(例えば500人)でなく、再宣言のリスクを低減する高い目標(例えば250人)を、スピードが遅ければその分経済損失が巨大になるので低い目標を感受すべきと提言されてます。つまり、減少のスピードによって宣言解除に妥当な数が変わりうるということ。
モデル分析は様々な前提を置いてますし現実にはその前提も日々変化していくので、それらを無視して結論の一部を取り上げることは危険です。私はEBPM(エビデンスに基づく政策立案)の浸透を心から願う立場ですが、社会科学である以上は自ずと限界がありますし、エビデンスを注釈を付けずに議論するのはエビデンスを無視した議論と同じぐらい有害だと感じます。
 
詳しくは東大の仲田泰祐准教授のホームページをご覧ください。