私達がインターネットを使う時にインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)を利用します。通信の相手方が使っているISPが違う場合はISPはIXを通じてつながります。このIXの9割が東京にあると言われています。したがって、同じ町内でもISPが違えば、実は東京まで迂回して通信している可能性が高いのです。
何が問題かと言うと、まずは東京に大きな災害が発生してIXがダウンすると日本全国の至る所で通信できなくなる可能性があります。さらに、今でも動画等のやり取りで通信量は毎年数割も増加していますが、5Gや4K放送の開始に加えてモノとモノがつながるIoTが増えてくると当然通信量は著増します。平時でも通信障害や遅延が生じる可能性が出てきてしまいます。これでは自動運転や遠隔医療には使えません。
日本インターネットプロバイダー協会の方と意見交換をしました。上記の問題を克服するため、地域IX(各地域に設置すれば東京まで遠回りせずに済みます)を政策的に増やす必要があることで意見が一致しました。これも成長戦略に盛り込みたいと考えています。