『スナノミ感染防止キャンペーン』
砂中に生息するノミが人間の素足に巣くい、やがて手足を壊死させる深刻な感染症です。NGOの日本リザルツと現地のボランティア達はエスンバ村という場所で、スナノミに感染した子ども達を治療し、感染を防ぐための靴をプレゼントするキャンペーンを続けています。私も日本から靴を持ってきました。また、微力ながら、子ども達の足を消毒し靴を履かせるお手伝いをさせてもらいました。

 

『結核感染予防』
ケニアの巨大なスラム街にあるカンゲミ地区を訪れ、日本の援助で改修された結核クリニックを視察しました。ボランティアの保健士が自転車で結核患者や疑いのある方の自宅を訪れ、服薬指導や問診を行うそうです。
また、ボランティア保健士は子ども達と街の清掃活動にも従事しています。私もスラム街にある幼稚園・小学校を訪問し、子ども達と清掃活動を行いました。

 

『長崎大学熱帯医学研究所』
ナイロビにある長崎大学の熱帯医学研究所を訪問しました。40年近い歴史のある研究所では感染症を現地で迅速に封じることができる人材を育成しています。一瀬所長とはスナノミ感染撲滅についても意見交換をしました。

 

『ティカのレベル5病院』
6段階のうち上から2番目(レベル5)の高次医療機関を訪問しました。同病院では青年海外協力隊の看護師(吉田智香さん)が現地スタッフと共働して、院内業務の効率化(5S、カイゼン運動)を実践していました。ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進にはハード面のみならず、こうしたソフト面の支援も重要です。

 

『キアンブ郡ゴミ処理施設』
都市の過密化が進むケニアでは自治体のゴミ処理能力が追いついていません。無分別のまま焼却されずに廃棄されたゴミは強風で周囲の土地まで散乱していました。高価な廃棄物を収集する人達や生ゴミを餌とする牛や山羊がひしめく異様なゴミ処理場です。同時に、日本の技術支援「福岡方式」による新しいゴミ処理施設の現場も視察しました。

 

『LIXILのトイレ事業』
ひとつは、ナイバシャという切り花の生産が盛んな地方都市で実証実験されている、LIXILの無水トイレ事業。糞尿をおが屑に混ぜて堆肥化する事業を行っているのが、トイレおたく女子こと山上遊さん。環境や労働問題に気を遣うEUへの輸出が多い地域だからこそ、堆肥化するシステムが事業化できると見込んで取り組んでいます。
もうひとつは、ナイロビのカンゲミ地区で行われている超節水トイレ事業。水道供給が安定していないナイロビにもかかわらず、多量に水を使う安価なトイレが使われており、それが更なる水不足を引き起こしています。ここでもLIXILの社員(北村総謁さん)が奮闘していました。

 

『健康診断とキヨスク』
医療系ベンチャーのCancerScan社がアフリカに商機があると見出して始めたのが、なんとキヨスク。全国で12箇所のキヨスクを運営しています。現場を取り仕切るのが関連会社AfricaScan社の澤田霞さん。同社の強みを活かして健康診断イベントを実施してキヨスクに集客しているそうです。彼女はアフリカで活躍する女性の代表としてTICADⅥにおける安倍総理のスピーチにも名前が上げられたそうです。

 

『地熱発電所』
最後に、オルカリアの地熱発電所。古くは1981年から日本の技術により稼働しています。現在は同地で5箇所の地熱発電所が建設され、ケニアの電力消費量の3分の1をカバーしています。地球の裂け目といわれるアフリカ大地溝帯を抱えるケニアには地熱発電の適地が沢山存在します。写真は東芝製のタービン。