皆さん、こんにちは。自民党衆議院東京都第23選挙区(町田市、多摩市)支部長の小倉まさのぶです。

 

 

 

 

私は座右の銘に先憂後楽という言葉をあげています。

先憂後楽というと「先に苦労をすれば、後が楽になる」という夏休みの宿題をする小学生に向けた言葉のように受け取られることがあります。

しかし、正確には、「天下の憂えに先んじて憂え、天下の楽しみに後れて楽しむ」(為政者は国家の安危を人々よりも先に予見してこれを対応し、楽をするのは人々の生活が楽になってから)という意味です。北宋の忠臣范仲淹(はんちゅうえん)が「岳陽楼記」の中で記した言葉です。

 

 

 

 

果たして今の政治家は「先憂後楽」なのでしょうか。

残念ながら、まったく正反対です。

私が以前参加した勉強会で「10万年間」という言葉が出てきました。原子力発電を行った後の高濃度放射性廃棄物がいくつかの半減期を経て、天然の状態に戻るまでに要する期間が10万年間だそうです。いま原子力発電のバックエンドの議論がありますが、再処理にしても中間貯蔵にしてもあくまでも暫定的な対応に過ぎません。

最終的に安全かつクリーンに処理されるまでには10万年かかるのです。

 

 

 

 

当時の政治家や官僚が原子力発電を推し進めたとき、10万年間にも及ぶ管理方法とそのコストを「先憂」したでしょうか。

フィンランドが最終処理地を決めた際、氷河期到来とその終了後(寒さで人が住めなくなって、再び居住できるようになった時の同地の管理方法)も議論したそうです。

民主党だけでなく、自民党も「先憂」せずエネルギー政策を進めてこなかった点を真摯に反省すべきでしょう。

 

 

 

 

「後楽」はどうでしょうか。

民間の給与は「失われた20年」の中で下がり続けています。

2004年に4.1%という異常に高い収益率を前提とした「100年安心な年金制度」を設計しましたが、早くも消費税を引き上げなければ持続不可能な状態になっています。

政治家はこうした国民の苦しみに先んじて自らの身を切ったのでしょうか。

否です。

党利党略や目先の選挙を意識した動きにより議員定数や議員歳費の削減の議論は一向に進んでいません。

 

 

 

 

今の政治の状況に非常にもどかしさを感じています。

 

小倉まさのぶは今後も、この「先憂後楽」という言葉を肝に銘じながら政治活動をしていきたいと思っています。