RMC-RA4M1のメリットとデメリット
そんなわけで、購入したばかりのRMC-RA4M1について私キャッスルの意見をつらつらと書いて行こうと思う。 タイトルはメリットとデメリットになっているが、あくまで"キャッスルの思う"であることを承知おきいただきたい。
さて、改めてこのRMC-RA4M1マイコンボードを見てみよう。
使用しているMCUは、Arduino UNO R4と同じRenesas製RA4M1マイコンで同じなのだが、型番がちょっと違う。
UNO R4のRA4M1マイコンの型番はR7FA4M1AB3CFM。
RMC-RA4M1のRA4M1マイコンの型番はR7FA4M1AB3CFP。
型番の末尾がMかPかの違いだけだが、これが一番の肝である。
UNO R4は64ピンのRA4M1マイコンであったが、RMC-RA4M1は100ピン版のマイコンを搭載している。 36ピンも多く、その内32ピンがI/Oポートとして使える。 残り4ピンは電源端子。
さらに、RMC-R4M1ではArduino UNO R4 MINIMAでは使用されていなかった端子も基板上にポートを設置してある。
そのため、UNO R4でのポート数は20個であったが、RMC-RA4M1では実に72個にまで増えている。
唯一P305端子だけはどこにも繋がっていないオープン端子なのだが、せっかくなのでこの端子も何かに使ってほしかったな。
microSDカードスロットも標準で搭載されており、SPI通信でアクセスすることが可能。 地味にありがたい。
プルアップされたスイッチが二つ。 これも地味にありがたい。
特筆すべきは、USBポートが二つあること。
一つはRA4M1マイコンと直結されている。 これはUNO R4 MINIMAと同じで、Arduino IDEからはここから書き込む。
もう一つはUSBシリアル変換ICを経てRA4M1マイコンに繋がっている。 これはUNO R4 WiFiに似た感じだが、Arduino IDEでの書き込みはできない。
これはRenesas Flash Programmerを使った書き込みで使うUSBポートとなる。 ブートローダーもこっちのポートから書き込むことができる。
おそらくだが、このUSBポートを使えばRenesas製 統合開発環境 e² studioで作ったプログラムも転送できるのではなかろうか。 であれば、Arduino IDEの限定的なライブラリだけでなく、RA4M1マイコン用に用意されたフルのライブラリを使うことができることに。
そうであれば、初期の状態でブートローダーがインストールされていないのも納得がいく。
ということはだ、このマイコンボードはArduino互換にもなるけど、R7FA4M1AB3CFPマイコンの評価ボードというふうに捉えた方がよいのかも。
いずれ検証してみようと思う。
このRMC-R4M1マイコンボードを使うにあたって、一番気を付けなければならないのは、電源電圧。
通常はUSBからのバス給電で動かしていると思うが、Arduino UNO R4マイコンボードには別途6~24V入力に対応したコネクタが付いている。 だいぶ幅広い電源電圧で使える仕様になっている。
しかし、RMC-RA4M1マイコンボードは5V給電のみである。 USB給電以外にも外部からの給電用コネクタがあるが、これも5Vだけだ。 もしこのコネクタに高い電圧を印加したらマイコン自体がぶっ飛ぶことになる。
そのためRMC-RA4M1ではVinポートも廃止されている。
つらつらとキャッスルの持論を書いてしまったが、要約すると
●メリット
Arduino UNO R4互換
I/Oポートが爆増
microSDカードスロットが標準装備
2chだけだがディップスイッチ搭載
Renesas Flash Programmerの書き込みに対応
●デメリット
I/Oポートのソケットは別売り
Arduino UNO R4のブートローダーは非インストール
入力電圧は5Vで固定
といったところか。
デメリットとは書いているが、私キャッスルとしては別に欠点とは思っていない。
そのおかげで販売価格が下がっていると思えば、メリットにもなりえる。
つまりどういうことかというと、これは買いってことだ。
さて、どんなことができるのか、ワクワクしてきたぞ。