名前からしてマゾヒスティックなこのレース、約44kmのトレイルを12時間以内に走り抜けなければならない楽しいレースです。
梅雨のど真ん中で湿度・気温ともに過酷な状況の中、過酷なコースを、マゾなエイド設定の中、時間的にキツい関門でクリアしていかなければなりません。
じつは私、このレースに8年前に出ました。人生初のトレイルランのレースでした。
今考えたら、なぜこのレースを最初のレースに選んだのか不思議でなりませんが、若気の至りだったのでしょうね。
見事に熱中症直前のふらふらした状態で走り続け、体力を消耗しきって第二関門でリタイア。
リタイアするとバスで回収されるのですが、そのバスの中の雰囲気がとても暗くて、悔しくて、いつかリベンジしたいと考えていました。
今回丁度時間が出来そうだったので、参加を決意。
そして今回は、日頃のトレーニングと経験のおかげで、念願の完走。
10時間くらいかかると思っていましたが、9時間を切ることができました。
8年前とても悔しかった分、とてもうれしいゴールでした。
さて、この大会に出てみて注意点がいくつかあります。
個人的な感想に近いですが、参考になれば幸いです。
言いたいことは3つあります。
①水は重要。でも重い。エイドをうまく活用して水を回転させよ。
②レースの勝負は第二関門を超えてから。十分な練習と、余裕を持ったレース展開を。
③補給するものがスピードを規定する。戦略ある補給を。
①水は重要。でも重い。エイドをうまく活用して水を回転させよ。
とにかくこの大会で重要なのは、水だと思っています。
気温が高くアップダウンが激しいので汗がものすごく出ます。
当然その分水分をとるべきで、これを怠ると高確率で熱中症、もしくはハンガーノックになります。
まず基本としてなぜ水の役割を考えなければなりません。
私は3つあると思っています。(半分だけ科学的でしょうか)
1.上がりすぎた体温を下げる効果 2.栄養分を運ぶ 3.疲労物質を運ぶ
1はよくわかると思いますが、2や3が結構重要です。
2について、レース中、熱効率の良いジェルなどを採ることになりますが、水なしでは効果が少なくなるような気がしています。
3についても、昔一度水を失ってハンガーノックになった時がありましたが、脚から全然疲労物質が抜けなくなります。ちょっとした坂を上るだけで脚が動かなくなる。疲労が流れないのでしょうね。
今回、結構ふらふらしながら、ギリギリの力を出して登っていた人が多かったように思います。序盤にもかかわらず、はぁはぁ言いながら、汗だくで登っていく。水も大して飲まず。焦るのは分かりますが、水を適切にとりコンディションを整えながら登る余裕を持つのが大切だと思っています。
余裕がないと水を飲む事も忘れてふらふらしながらさらに登る。その悪循環に入らないことが、トレランの補給戦略で最も大事だと思っています。
”水は適度にこまめにとりましょう”、というと普通ですが、背景には結構深い理由があるような気がしています。
私が今回持って行ったのはプラティパスの0.5Lと1.0L。0.5を手持ちで1.0をバッグに入れていました。
水のエイドは公式に3箇所。私設で+3箇所あります。エイドごとに使い切るつもりでプラティパスの中の水を回転させる。
私は3回転くらいさせましたが、容量計1.5Lで丁度良く回りました。
②レースの勝負は第二関門を超えてから。十分な練習と、余裕を持ったレース展開を。
北丹沢の醍醐味は、第二関門を超えてからだ、とスタッフの方がどや顔で仰っていました。
そんな馬鹿な、あと15kmだけでしょ、と思ったのですが、舐めていたのはこちらでした。
第二関門を超えてからの、文字通り地獄の登り。1000upはしないまでも、それに近い登り。ひたすら登り。しかもその間3~4kmくらいしかない。
第二関門まででも疲れているのに、最後にそんなマゾヒスティックなコース設定がされています。このコースつくったやつ、バカだろ、と思いました。
本当に終わらないんです、登りが。疲れているので足取りはとぼとぼです。そんな中での終わらない登り。偽ピークも5個くらいあったような気がします。
第二関門を超えたら消化試合ではなく、そこからが本格的なスタートだと思ってレース展開を考えた方が良さそうです。
第一、第二関門までは息が上がる=心拍数150以上に上げるのは控えた方がいいくらいです。それでも遅くならないくらいの練習をつんで、余裕を持ったレース展開をするのが良いと思います。
③補給するものがスピードを規定する。戦略ある補給を。
補給の基本は、以下だと思っています。
1. おなかがすく前に摂る
2. レース前半は消化に時間のかかる固形物、特に脂質。後半に行くにつれて流動性の高いものを摂取する。
3. 体の調子をよく観察し、適切なものを摂取する。筋肉に違和感を感じたらミネラル、なんとなくだるければカフェイン、力が入らなくなって来たら炭水化物等
経験則、トライアスロンの説明会で教えてもらって気づいたのですが、上の3つは大事だと思います。
基本的には、水も含めて摂取するものが後々のコンディションを作ると思っています。
日本にはとにかく頑張れ、水も補給もしないのが美しい、という風潮があるような気がしますが、そうではないです。
とにかく余裕を持つようにつとめ、その余裕で頭を使ってコンディションをコントロールすることが大切です。
以上3点申し上げましたが、あくまでも一意見ですのでご参考までにとどめて下さい。
北丹は、スタッフの人、そして周りの方がとても温かいレースでした。
みんなで大変なことにチャレンジしている一体感、またそれを認めてくれるスタッフ・観客の皆様。
最後に緑の休暇村に入ってからゴールまで、道で見ているどの皆様も拍手で迎えてくれます。
一瞬有難くて泣きそうになったくらいです。
厳しいけれども、レースにトライすることをみんなが認めてくれる大会。
非常に満足度の高く、学びの多い大会でした。
皆様も是非、練習を確り積んで出てみてください!

<スタート前の様子:みんな速そう>

<ゴール後:日の暮れ具合が長いレースだったことを物語る>