今日は授業見学でなんとなく見えてきた

日本語教師としてに成長するための

5つのポイント

をお伝えしたいと思います。

 

目次はこちら↓

①目標をちゃんと設定すること

②フィードバックを素直に受け入れること

③「わかった?」と聞かないこと

④クラス全体を見ること

⑤学生主体で考えること

 

 

①目標をちゃんと設定すること

ある先生に目標を聞いたら、

「この文型を教えること」

っておっしゃったんです。

これって、目標じゃないんですよね。

そして、学生の成長ではなくて、

自分の仕事を考えてしまっているんです。

 

教えた結果どうなったら

今日の授業が”できた”といえるのか。

これを考えることが大事だと思います。

 

一つの文型でも、ゴールの設定はいろいろ。

理解ができるところまででいいのか、

口頭で言えるようになることが重要なのか、

文字で書けることが大切なのか、

JLPTみたいな四択で選べることが大事なのか、

実生活で運用できないとゴールとはいえないのか…。

 

学校としての方針もあるかもしれませんが、

授業一コマ一コマでの目標は

講師がしっかり設定しておいた方がいいと思います。

特にこれからはCan doが重要になってくると思うので、

”なにができるか”っていうことを

しっかり考えておきたいですね。

 

あとは、

クラスの中で、

学生それぞれのゴールを分けること。

例えば音読でも

できない学生は「文字が読める」

ちょっとできる学生は「すらすら読める」

もっとできる学生なら「抑揚をつけて読める」とか。

一つのクラスでここまで出来たら

ベテランだと思います!

私もまだまだなのですが、

意識しておくだけでも

変わると思います。

 

②フィードバックを素直に受け入れること

自分の授業を客観的に見て、

自分の力で改善していける先生もいると思うのですが、

やっぱり自分ではわからない部分ってあるんですよ。

しかも結構たくさんw

 

なので、フィードバックを受け入れる

っていうのが大事だと思います。

 

フィードバックって、する方もされる方も

ストレスを感じますよね。

できるだけ気持ちよく

授業見学とフィードバックをするために

大前提として、

「より良い授業にしたい」

「もっとスキルアップしたい」

っていう気持ちを

お互いに共有しておくことが必要だと思います。

 

成長したいという気持ちがない人には

何を伝えても無駄だと思うので、

本当にやばいところだけ伝えればいいかも。

 

フィードバックを行う人は

相手の成長を願って

改善点を伝えるし、

フィードバックを受ける人は

成長のために

指摘に耳を傾ける。

 

当たり前なんだけど、

その人ではなく、授業の指摘だからね。

嫌いだから言うんじゃないんだよ~!!

って、伝わってほしい!!

信頼関係とリスペクトがほんとに大切だと思います。

 

 

③「わかった?」と聞かないこと

見学に入った先生方みんな

「わかった?」

「大丈夫?」

「OK?」って学生によく聞いていました。

 

そして、書き作業をしているときに机間巡視をして、

一人ずつチェックしていました。
 

プリントは学生同士が写しあっていても

書けていたらOK。

そして、できる学生の発言だけで授業が進んでいく。

 

で、授業後

「学生たち誰がわかっていて、

誰がわかっていないかわかった?」

って聞くと、

「みんなわかっていました。」と。

 

「どうしてそう思うの?」

「わかったって言っていた」

「みんな書くことができたから

大丈夫だと思います」と。

 

…???

OKかどうか、わかったかどうかを

きちんと判断するのが日本語教師の”仕事”です!!!

 

”書いてある”っていう

成果物はあっても、

”覚えた”のか”自分の力で書けた”のか”友達のを写した”のか

”話せる”のか”運用できる”のか

っていうのはわからない。


たぶん、チェックする方法がわかっていないのかもしれません。

うーん、また学生のチェック方法もまとめておきます。

 

とりあえず

「わかった?」

「大丈夫?」

「OK?」

を禁止してみましょう!!

これだけでも変わると思います!

 

④クラス全体を見ること

見学させてもらっていて、

やっぱり新人さんたちは

両手の先くらいまでしか見えていないな

という感じでした。

全体を見ることができていないんです。

 

見学で後方にいると

後ろの学生が全然練習していないのも見えるし、

語彙について母語で質問しあっているのも聞こえる。

導入がうまくいっていなくて、

今日教える文型の理解ができていない学生もいる。

コーラスもバラバラで一回だけ。

言えている人も言えていない人もいる。

 

視野を広く保つ!これが難しい。

まんべんなく見ようと思っても、

発言が多い学生に視線が奪われるし、

手元のパソコンの操作とか、やることが多い。
 

最初のころは、

教案を進めることでいっぱいいっぱいになっちゃうんですよね。

わかるw

 

わたしも最初のころ、クラス全体が見られなくて、

「○○さんの様子はどうだった?」って聞かれても

「わかりません。見れてません。」

としか答えられませんでした。

で、「それが仕事でしょ!」って怒られたw

 

全体を見るっていうのは、結局

学生一人一人を見るってことかもしれません。

 

⑤学生主体で考えること

日本語教師って基本献身的な人が多いので、

学生のことをよく考えていると思います。

 

…思うんですが!!

 

なんでかわからないけど

学生側に立って授業できる人が

少ないんですよね。

 

たとえばあげもらいの導入でも

先生が「わたしは皆さんにプレゼントをあげます」

っていうんですよ。

学生にしたら「先生からプレゼントをもらった」

になっちゃう。

 

文を手で指示するときも

学生から見て左から書かないといけないのに

自分の向きで左から書いちゃう。

 

空書も反転で字を書かないと文字にならないのに

書けないからおしりを向けて書く。

 

技術的な問題もあるかもしれませんが、

気にしたことがないっていう人もいるんですよね。

 

一番びっくりしたのは

漢字の書き方(書き順?)

を説明した後に読み方の練習をして、

書き作業をするときに書き方を教えない…。

それなのに「きれいにかいて」

っていうんですよ。

 

横暴だ!!w

 

いや、4つくらい説明された後、

じゃあ書いて!って…。

最初の覚えてないし!!

 

見学させてもらった先生全員その方法で導入してた…。

 

”学生のために”っていう気持ちは

すごく伝わってくる

本当に熱心な先生たちだと思う。

でも”学生のために”準備している”教師”から

抜け出せないっていうのかな。

 

最近読んだ本で、

「パースペクティブ」

っていう言葉があって、

簡単に言えば

「相手の立場にたつ」

みたいな話だったのですが、

”学生に向ける視点”ではなく、

”学生からの視点”で考えるっていう

訓練が必要だなと思ったのでした。

 

…わかっているのとできるのはまた違うので、

わたしも頑張らないとです。

 

以上成長するための5つのポイントでした。

他にも話し方とか、導入の仕方とか

気にしなきゃ行けないところは

たくさんあるんですが、

毎日一歩ずつ成長していきましょう!