こんばんは、おぎのあずさ(荻野梓)です。

 

\ お知らせ /



 

2026年4月13日(月)~15日(水)、川口市議会都市基盤整備・危機管理対策特別委員会の行政視察がありました。

 

この記事では、2日目に訪れた佐賀県佐賀市のまちなかウォーカブル推進事業についてご報告します。

 

(先に結論)3行でまとめると

  • 駅前の駐車場とタクシープールを減らして広場に!
  • 4車線道路を2車線道路にして歩道や緑の空間を確保!
  • スピード整備大事!良さが見えることで賛成に変わる

 

以下、公益財団法人佐賀建設技術支援機構令和6年9月13日実施技術研修会資料(PDF)に、記載内容を図示したものがあったので、見たほうが分かりやすい箇所に挿入しています。(視察時資料のほうが内容は新しいですがご参考までに)

 

事業の背景とまちづくりの方向性

 

佐賀市は、佐賀城を中心に、風船が広がるような形で街が形成されてきた、もともとコンパクトシティだそうです。

そして、いわゆる「車社会」で、佐賀駅を出たら、北も南も駐車場とタクシープールで埋め尽くされていました。

 

こうした中、佐賀駅南側の店舗が次々と撤退し、郊外の大規模店に人が集まるようになり、駅前はアーケード街に……

  • 中心市街地の活力低下
  • 人の回遊性の不足

といった課題に対応するため、「車」中心から「人」中心のまちづくりへの転換が進められています。

特に、

【駅北】SAGAサンライズパーク(スポーツ・文化拠点)

JR佐賀駅(交通結節点)


【駅南】佐賀城周辺(歴史・文化拠点)

と、街を駅を中心に南北に結び、駅北にあるSAGAサンライズパークに行くまでの道中の賑わいを駅南から波及させ、さらに北から南に人が流れてくるまちを目指されています。

 

 

事業詳細(財源)※佐賀駅北側

 

都市再生整備計画「佐賀駅周辺北地区」

  • 目標:JR佐賀駅を中心都市、「スポーツ・文化の活動拠点」であるSAGAサンライズパークや「教育拠点」となる県立大学と中心市街地の交流連携を強化し、賑わいのある街づくりを推進する。
  • 面積:令和7年度に163haに拡大(もともとは137ha)
  • 期間:平成31年度~令和10年度
  • 事業内容:【広場】【道路】【既存建物改修】
  • 事業費:
    • 第1期:令和1~5年(20億1,300万円)
    • 第2期:令和6~10年(5億3,700万円)
    • 総事業費:約25億円

(財源)

国交付金:約12億5,000万円
起債:約11億2,500万円(うち交付税措置約5億6,000万円)
一般財源:約1億2,500万円
 

→25億円をかけて、公共空間の使い方そのものを変える。

 

すでに整備済みの事業

 

●佐賀駅北口広場

  • 駐車場とタクシープールの配置を見直し再配置
  • 入り口と出口が分かれ変則交差点だったところ、出入口を1ヶ所にして当該交差点をスクランブル化
  • 待ち合わせ等に使える屋根付きスペース
 

●佐賀駅南口広場

  • 交通機能の集約(タクシープールと駐車場を半減)
  • 空いた駅前の場所にイベント等で使用できる広いスペース、休憩できるベンチ

 →「車」中心から「人」が中心の広場へ

  • 市民、駅利用者の滞留空間ができた
    →民間活力によりイベント等を開催

 

整備中の事業

 

●佐賀駅北口広場からSAGAサンライズパークまで

→ サンライズストリートの整備

  • 道路幅員の再配分
    • 車線数減(4→2車線)
    • 右折レーンの新設
    • 自転車レーンの新設
    • 歩道の拡幅
  • 無電柱化
  • 歩道の高質化
    • プリント舗装
    • 街頭にバナーフラッグ
    • SAGAアリーナまでの距離表示
    • 地上機活用(広告表示)

歩行者利便増進道路(ほこみち)指定で、休憩スペースや交流空間も整備されていました。

 

 

事業実施前は懸念の声も多かったそうですが、有識者や地元の方、事業者がメンバーの検討会で検討を重ね、社会実験を重ね、スピード感をもって整備を進めて具体的に見えるようになってくると、徐々に応援の声が多くなったそうです。

 

 

期待される効果・今後の課題

期待される効果

  • 街を歩く楽しみが増える
    • 駅周辺の歩道をきれいに整備し、人の往来が増加。
    • 公園や広場、道路をスムーズにつなげ、回遊性を向上。
  • 地域の賑わいが生まれる
    • 「SAGAアリーナ」の開業をはじめとした周辺施設との相乗効果。
    • 駅を使用する方やイベントに訪れる方が増え、街に活気をもたらす。
  • 公共スペースが使いやすく
    • 公園や広場、道路の再整備により、美しい街並みを整えるとともに、利便性の高い公共空間を実現。
  • 人にも地球にも優しく
    • 徒歩や自転車での移動が快適になることで環境へ貢献。
    • 日常の中で自然と体を動かす機会が増え、健康増進にもつながる。

今後の課題

  • 駅の北側と南側をスムーズに行き来できるルートの確保。
  • 駅を利用される方を、迷わず魅力あふれる街中へ案内する仕組みづくり。

 

視察のまとめ

 

驚きだったのは、車社会な佐賀市で、駅前の駐車場を大きく減らし、4車線を2車線に再編した、大胆な事業実施です。

これは、

  • 交通機能の見直し
  • 先に周辺道路(国道264号)の整備
  • 丁寧な住民説明・検討会

があったからこそ実現できたと思われ、「都市の使い方を変える強い意思(決定)」があったと感じました。
 

また、事業を早く推進し、出来上がりを見せる・感じさせることで、懸念が応援に変わったという点も印象的でした。

川口市には狭い道路が多く、なかなか整備も進まず……
住民や事業者の声を聴きつつ断行する、も大事かなと思いました。

 

都市空間は固定的なものではなく、政策的な意思決定によって再編できるもので、「誰のための空間か」「街の発展」という視点で見直していくことの重要性を改めて認識しました。

視察させてくださった佐賀市道路整備課の皆様、ご対応くださった職員の皆様に心より感謝申し上げます。
今回の学びを踏まえ、川口市における都市基盤整備の検討に活かしてまいります。

 

おまけ

 

佐賀市議会議場を見学させてもらいました!

 

理事者席側。

 

傍聴席側。箱みたいなのは、後付けのエレベーター!

 

議場見学の際に登場するキャラクターだそうです……

 

視察前に流れていた動画の中で、素敵な水遊び場を発見!

多布施川水遊び場だそうです、芝川もこんな感じにしたい。

こんばんは、おぎのあずさ(荻野梓)です。

 

\ お知らせ /



 

2026年4月13日(月)~15日(水)、川口市議会都市基盤整備・危機管理対策特別委員会の行政視察がありました。

 

この記事では、1日目に訪れた熊本県八代市のスマート避難所システム「はちパス」についてご報告します。


はちパス」は、事前調査で見た時、避難所受付業務の効率化や、親族の避難状況が自動で分かるもので、「すごい!めっちゃ良い!」と思い、とても視察が楽しみでした……

 

「はちパス」導入の背景

 

八代市では、令和2年7月豪雨において坂本地域を中心に甚大な被害が発生し、最大で約4ヶ月に及ぶ長期避難生活を余儀なくされました。

その中で、

  • 避難所運営業務の多様化・煩雑化
  • 新型コロナ対応の追加負担
  • 避難者へのケアの行き届きにくさ

といった課題が顕在化しました。

こうした教訓を踏まえ、避難所業務の効率化と被災者支援の高度化を目的として、デジタル技術を活用したスマート避難所システム「はちパス」が導入されました。

 

システムの概要と機能

 

「はちパス」は、避難所運営に関わる業務をデジタル化し、情報を一元管理する仕組みです。

主な機能としては、

  • QRコードを活用した避難者の入退出管理
  • 避難者情報のリアルタイム把握
  • 健康状態や物資ニーズのオンライン報告
  • 家族等への入所通知メール送信
  • 平常時のイベント・講座受付への活用

等があり、災害時のみならず平時利用も想定した設計となっていました……
 

また、避難者情報を災害対策本部と連携させることで、支援の迅速化を図る構想となっていました。

 

事業費と導入体制

 

本事業は「デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ)」を活用して実施され、

  • システム構築費:約3,278万円
  • 財源:国費1/2、残り一般財源
  • 委託先:既存防災システムと連携させるため随意契約

という形でシステム開発されました。
運用開始後は、保守費として年間約360万円程度のコストが発生していました。

 

利用実績と運用状況

 

運用対象は市内101の避難所のうち、まずは19の自主避難所(災害時に最初に開所される)に限定して導入されました。

が、実際に導入してみたところ……

  • 登録者数:約5,800人(人口カバー率約4.9%)
  • 実避難者の中で事前に登録している者は少なく、その場でこれまで通りの紙の避難情報収集も行っていた(そしてそれを用いて仮登録という作業が発生した)
  • 平常時の利用実績なし

という課題が表面化し、当初想定された全市的な活用には全く至っていないとのご説明でした……

 

運用状況から見えた課題

 

八代市さんでは、下記の通り課題をまとめられていました。

  • 避難所開設時における利用率の低さ
    • 実際に避難所を開設した際の避難者のうち、はちパス登録者は2割未満にとどまっていた。
    • そのため、代理登録者が多く、結果として避難所運営職員の負担が増えることになった。
  • 長期避難における実用性の限界
    • 昨年8月豪雨では長期の避難生活となり、健康管理や物資ニーズ把握への活用を検討したが、登録者が限定的であったため、有効活用することができなかった。
  • デジタルデバイドの影響
    • 高齢者を中心に、スマートフォンの操作やアプリ利用が難しい方が一定数存在し、避難者全体を対象とした運用が困難であった。
  • 「誰もが確実に利用できる仕組み」との不適合
    • 災害時には、特定のデバイスや操作スキルに依存しない、市民全体が等しく利用可能な仕組みが求められる中、スマートフォン前提の運用には構造的な限界があった。
 

今後の方向性

 

八代市さんでは、今後について、

  • 誰もが確実に利用できる避難所運営への転換
  • スマートフォンに依存しない仕組み
  • マイナンバーカード(保有率約8割)の活用
  • 被災者への支援がどの段階までできているかの可視化

等、より実効性と公平性を重視した仕組みへの見直しを進めていく方向で、庁内にタスクフォースを設置し、次世代の被災者支援システムの検討も始めるとの説明がありました。

 

視察のまとめ

 

今回の視察を通じて学んだのは、災害対応のデジタル化は「理想」や「先進性」だけでは成立しないという点です。

  • 誰でも使えること
  • 災害時でも確実に動くこと
  • 現場の負担が増えないこと

これらが揃って初めて、実効性のある仕組みとして機能するという現実を学びました。
 

特に今回の視察では、前職を思い出しました。

システムの構想は良くても、想定が甘ければ使えないシステムになる。(耳が痛い話……)

  • 避難者の事前登録率が低かったら……?
    → 仮登録対応が多発して職員の業務負担が増加
  • スマートフォンを使えない人は?
    → スマートフォンを持っていない人だけでなく、災害時にはなくす人、命からがら逃げてきた人もいる
  • 災害時にすぐ使える? 確実に使える?
    → 災害時は通常時と異なり、通信環境や人員が制限される可能性があり、仕組みが想定通りに機能するとは限らない。どこまで想定するかだが、そのバックアップ体制も事前には見えなかった

といった、想定不足の課題を、ありありと感じました。

(あとは広報不足でしょうか……広がらなかったのが残念)


「どんな状況でも、誰もが簡単に、確実に利用できる仕組みでなければ、災害時の避難所運営にはフィットしにくい」という点は、視察前の私自身、盲点でした……反省😢


川口市においても、防災DXを検討する際には、理想や先進性だけでなく、「あらゆる状況においても、現場で確実に運用できる設計思想」を重視する必要があると感じました。

視察させてくださった八代市危機管理課の皆様、心より感謝申し上げます。
今回の学びを踏まえ、川口市における防災・危機管理体制の向上に、今後しっかりと反映してまいります。

 

追記:4月21日、八代市から「はちパス」運用休止の案内が出ました。

 

止める時の思い切りの良さも大事だなと思いました。

(ランニングコストがかかりますからね……)

 

おまけ

 

八代市議会議場を見学させてもらいました!

 

理事者席側。

 

議員・傍聴席側。

 

八代市役所の一角に、故・八代亜紀さんのコーナーがありました。(八代亜紀思い出ギャラリー)

 

世界最大の柑橘類「晩白柚(バンペイユ)」のレプリカ。(八代市名産、過去最大のものを型取りして作られたそうです)

 

最後に、熊本県は、どこに行っても、くまもんがいました。

こんばんは、おぎのあずさ(荻野梓)です。

 

\ お知らせ /



 

今日は、第101回春の安行花植木まつりに行きました。

 

動画作りに苦労して、それだけでいっぱいいっぱいに😢

 

なんとなく雰囲気が伝われば幸いです……

 

ちなみに、埼玉高速鉄道線戸塚安行駅から無料シャトルバスが出ています!

 

毎年、春と秋に開催されているようで、次は10月です!

 

お花や植木にご興味がある方もない方も見てみてください✨

 

ちなみにこの日、私は帽子をなくしました。

帽子、どこ行っちゃったの( ノД`)シクシク…