日常生活は肩の腱が切れていてもなんとかなっても、武道の稽古を見るとさすがに無理だと思います。組む相手に毎回「腱が切れているから忖度してくれ」と頼むのは、気が引ける以上に、申し訳ないと。一時的なケガならありですが、毎回は無理です。同じ道場の人たちは当然、私のことを

何ヶ月も休んでいたから治ったはず」と思うでしょう。しかし、治っていないのに「大丈夫」とは私には言えません。今以上に肩を壊してしまうのだけは、避けなければと思います。

 

 私には手術しない選択は、武道を諦めることだと思いました。諦めても、また別の武道や趣味を見つければよい、という考え方もあります。しかし別のことをしても、肩が動かないことで自分のやりたいことを制限しなければならない日がくると思うのです。自分の身体の自由を得るために、手術をしようと思いました。もちろん手術したからといって、武道が出来るまで回復できる保証はありません。でも、そこに望みを託すしかないのです。

 実際には多くの腱切れ人が、治療もしながら、あるいは治療もせず、相手に手加減してくれとも頼まず、普通に稽古していると知り、驚きました。

 大丈夫だと思うか思わないかは、自分次第ですね。