先日、暴力行為等処罰に関する法律(以下「法律」という。)違反で捕まった芸能人がいました。
私は、司法研修所を卒業する際の2回試験の口述試験で、「事例問題から適用することが考えられる法律は。」と質問され、この法律のことを答えました(共同暴行の事案でした。)。
この法律は、一般法である刑法の特別法になります。①団体や多衆の威力を示したり、兇器を示して脅迫することなどや、②数人共同して暴行、脅迫、器物損壊することを禁じ、刑法よりも重い処罰を定めています(1条)。なお、②の場合は、犯罪の構成要件が数人共同して犯罪の実行行為をすることが予定していますから(実行共同正犯。例えば、甲、乙が共に暴行を加えた場合です。)、刑法60条を適用する必要はありません。しかし、その場にいて、暴行を加えていない仲間の丙も含め、甲、乙との共同暴行で立件する場合には、丙に対する関係から刑法60条を適用する必要があります(道路交通法違反に規定されている集団暴走の場合も同じ考え方をします。)。また、被害者が暴行によって傷害を負った場合には、単に傷害で処理すれば足り、この法律は適用されません。
その他に、常習的暴行・傷害等を処罰する規定もあります(1条の3)。
言葉の響きが良い法律ではありませんね。