智SIDE



北校舎の一番奥、

人気がない廊下に、美術室の灯りが写る。


智「久しぶり~。」


ドアを開けると部屋には未玖ひとり。


未玖「大野先輩っ!!!」

俺がいつもの椅子に座ると、
あたりまえの様に俺の右側に並んで座る。


未玖「どうでしたか?
落ちたんですか?」


未玖は身をぐっと乗り出して聞く。


智「…あのなぁ…(笑)

普通に受かりましたよ~。」


得意げに受験票をヒラヒラさせてみた。


未玖「やった!おめでとうございますっ!」

とびっきりの笑顔。

…やっぱりかわいい。




智「お前、一人か?」


未玖「はい。今日は春休み前最後の部活で、
もうみんな帰っちゃいました。

私は、この部屋のカギの責任者ですんで。」


智「ったくそういう部長の悪いところを引き継ぐなよ。」

俺も、部長だった頃
自由に美術室出入りしてたから。


未玖「はーい。」


未玖は生返事をして、
また作品に取り掛かる。


…美しい桜の水彩画。


その丁寧で柔らかなタッチは、
未玖の心をそのまま表してるようだった。


未玖が呟く。

未玖「先輩、卒業なんですよね…。」


智「…ああ。」


何だよ。
急にセンチメンタルになっちまった。






続く★


いやーご無沙汰!

すいません最近倦怠期で←

なかなか筆不精。