昆虫教育 | 荻野目洋子オフィシャルブログ powered by アメブロ

昆虫教育


 先日、事務所に届いたものです。九州地方の昆虫の貴重な資料と図鑑。
実は宮崎に行った時に、空港で一緒に写したご家族の方からのお礼…ご主人が私の出演した番組を観て、虫好きを知ってのご丁寧なお手紙と、このようなプレゼントだったのです。
お心遣い、有難うございます!

某番組で子供の頃から虫に興味がある、という話を(このブログ読者は以前からご存知の通りですね)してから、やはり周りからの反響があり、虫関係の書物が送られてくる機会が増えているのも事実です改めてテレビの影響力はすごいなぁと思います。反面、テレビで話したことは時間の都合もあり、偏って編集されてしまう部分もある為、気をつけないといけません。

 昆虫の話以前に、幼少期から自然の中で育ってきた私にとって、教科書では教えてくれない大切なエピソードばかり。たくさんのことをそこから教わりました。だからゴキブリを「先輩(せんぱい)」と呼んでいるのも、害虫として増えるのは困るし、住居エリアを荒らされるのは迷惑だから駆除はもちろんするのだけれども、「彼らは私達人間よりもはるか昔から生き延びてきた歴史があり、そこには恐らく物凄い進化論が存在するのでは?」という気持ちから、勝手にそう呼ぶことにしている訳です。広く自然界として考えたら、虫も人間も(それぞれのエリアで共存していかなければいけないし)怖がっているだけではダメなんだと、子供にも話している…と、インタビューではたくさん質問されたので長くお話しました。

 ただその中の一部分だけをネットニュースで配信された時は、正直言って戸惑ってしまいました。私自身は「虫の生態から何かを学ぶこと」に興味があるのであって、ゴキブリが好き、とは一言も言っていないのに

「何故、尊敬してるくせに殺すんだ。支離滅裂じゃないか!」

…。

でもそれは一部の方のご意見で、虫好きな方からは、
「荻野目洋子を見直した」という声が上がり、これは大変嬉しかったです‼︎ 虫好きで褒められたのは初めてです。これでまた、私は私らしく昆活を続けていけると思える瞬間でした(単純ですみません)。

 しかし世の中に「昆活」という言葉があることは一連の呟きによって初めて知りました。最初に考えた人はすごい!と思い、私も使わせてもらっています。虫を嫌いな人もいますが、意外と言ってないだけで本当は好きな人もいるのではないかと。昆活ブーム、盛り上げたいですね。

 さて虫好きにもいろいろあるようですが、私はジーッと観察することが好きです。そしてこれは何虫か?如何にしてこのような色や形に?という疑問を解くのが好きなのです。ある種のアートでもあります。触れられないけど見るのは平気という虫もいるし、触って繊細な脚の作りなどを直接感じることもあります。(食するのは無理です)邪魔しない程度に眺めるという感じです。

 子供を育てながら、そういった虫探しも可能な限り一緒にしてきました。今でこそ三姉妹が大きくなってしまって、機会も減っているけれど草むらに行くと、最近では娘の方が上手に手でトンボや蝶を器用に捕まえたりする(キャッチ&リリース)ようになって、嬉しいことだなぁと感じています。

 小さな生き物に命があることを感じたり、お互いに荒らされたら困ることがある、だけど恩恵を受けることもある。それぞれの立場から目線を変えて感じとることができるのは、昆虫教育の重要なポイント。はなから気持ち悪い、とか得体の知れないもの、として受け入れないでいるより、よっぽど世界が広がるのではないかと個人的には思ったりします。
 
話がちょっと飛躍しますが、人間関係においても、例えば髪の色があぁだからアイツはあんな性格じゃないかとか、あんなことをしているからあの子は悪いやつに違いないとか、そこに至るストーリーを省略して物事を決めつけるのが好きではありません。虫を愛する人達は、きっと同じ感覚をお持ちではないでしょうか?

 ま、とにかくいろんな意味で、幼い頃から私の中で昆虫は「生きること」につながるモチーフでした。



ゴールデン・ウィークも後半戦の今日、

「友達と運動会前の走る練習してくる…」

と出かけて行った三女から、ショートメールで届いた一枚の写真。そこに私は、言葉で表しきれないほどの、嬉しい気持ちがこみ上げてきました。
こういう瞬間を見逃さない感性が育ってくれたことにひとまず感謝!成績が良いとか顔やスタイルがどうだとか、人より何か優れているとか、そういったことに親として過度に期待するよりも、常々
「自分をとり囲んでいる環境を観察する力があれば、臨機応変にやっていけるのではないか」

と思っています。そこから何を学んでいくかは本人次第‼︎
(とにかく昆虫をモチーフにすると、ついつい話が熱くなってしまって、長文になり失礼しました)


下記の写真↓本日、三女が撮影したシャクトリムシなので閲覧注意です。