ポスティング移籍といえば | 荻野宏の燕備忘録

荻野宏の燕備忘録

40年以上応援してきた、
ヤクルトスワローズ。
北の大地より、
これからも熱いエールを送り続けます!

大晦日ですね。
我が家も次男一家が帰省してきたので、
昨日から大変賑やかです。

今季NPBストーブリーグの最大の話題といえば、
田中将大投手のポスティング移籍。
小学生の孫はマー君のメジャー行きに大賛成で、
楽天への移籍金が20億円程度に抑えられることには
特に抵抗がないようです。


私は日本プロ野球界が米MLBのマイナーリーグ化していく
現在の流れを非常に残念に思っていますが、
今回の新しいポスティングシステム規定が
それにどのように影響してくるのかはわかりません。
移籍金が想定より少ないから日本の球団側が選手を手放さなくなるのか
(楽天は手放したくなかったでしょう)、
多くの球団が交渉のテーブルにつくことで
選手が移籍しやすくなるのか……。
個人的にはそもそもFA権取得までは日本でプレーして欲しいな、
というのが正直な気持ちです。
球団にとってポスティングを受け入れないという選択肢は
正当な権利であるはずですが、
世間から批判が集まってしまうのは難しいところです。


さて、ヤクルトの元選手で、
ポスティングでの移籍で思い出すのは
今季で引退した石井一久投手(西武)。
メジャー挑戦を目指した2001年、
9.11同時多発テロの影響で話が流れてしまったり、
年明けになって再度移籍が実現したりと、
いろいろとファンをやきもきさせました。


石井投手は入団時からなんというか、
おなじみのマイペース具合で、
飄々とした態度などにファンの好き嫌いが
分かれがちな選手だったように思います。
間違いなく90年代後半の
「強いヤクルト」を支えた投手の一人であり、
またエースであったわけですが、
速球で鳴らす本格左腕である一方、
四球や暴投で「やらかす」イメージも強かったですしね。

それでも前期ヤクルト時代、
さらに古田監督時代のヤクルト復帰後と
投手として長くスワローズを引っ張ってくれた上に、
お金に渋いヤクルト球団にポスティングでの移籍金を落とし、
西武への移籍では福地寿樹選手(現コーチ)という
価千金の人的補償まで!残してくれています。
プライベート報道などの広告効果まで含め、
ヤクルトに素晴らしく貢献してくれた選手でした。

今後の予定が「吉本興業の契約社員」兼野球評論家という
真面目なんだかウケ狙いなんだか微妙なのも彼らしい。
80年代後半~90年代の、
明るいヤクルト選手の印象を地で行く
球界を代表するピッチャー。
今後もいろいろと楽しませて欲しいです。