2008年7月・熊本旅行(11)
- 肥薩線の面白気動車・折り返しの旅 -
鹿児島中央駅にて、所用を済ませる。ここに来て手持ちの金が無くなってきてしまったので慌ててATMへと走り、そして駅弁を買って折り返しの「はやとの風4号」へと乗り込む。
先程乗ってきた「はやとの風1号」がそのまま吉松へと戻る「はやとの風4号」となる。列車は13時14分に鹿児島中央を出発。先程同様、車内は空いている。
お昼時と言うことで、駅弁を広げる。鹿児島は枕崎名物のカツオを使った弁当。思えば枕崎は6年前に行ったなぁ…。人の温かい、いい場所だった。思い出に浸りつつ、その味を噛み締める。
それに車内販売で、地ビールとおつまみの鰹スティックと言うのを購入。地ビールはいわゆるヴァイツェン(小麦麦芽を使った白っぽいビール)で、クローブの様なバナナの様な独特の香りがするビール。個人的に好きな種類だ。ちなみに瓶のラベルにはしっかり「はやとの風」の文字。
昼下がりに列車内で飲むビールはやはり美味い。
列車は、行きと同様、幾つかの駅で数分間ずつの時間を取って停車をする。せっかくなので、その都度車外へと降りて駅舎など色々と見学。
嘉例川駅と大隈横川駅。どちらも木造の古い、味のある駅舎。肥薩線にはこんな駅がたくさんあって、古き良き時代のローカル線の姿をそのまま現代に伝えている。
古い駅舎と黒い特急との並び。こうして見ると、キハ40と言うのもなかなか渋くてカッコイイ車両だなぁ。
「はやとの風4号」は、14時47分に吉松に到着の予定だったが、列車は遅れて、14時50分くらいに吉松駅のホームへと滑り込んだ。おまけに到着番線の変更まであり、通常なら向かい側のホームに「しんぺい」が停まっていてすぐに乗り換えられるのが、一度階段を登って別のホームへ渡らなくてはならないハメに…。
本来なら14時49分発の「しんぺい4号」が停まっている。「はやとの風4号」からの乗客をきちんと待ってくれているのだ。
まあ、当然と言えば当然なんだが。だってこの区間、一日に列車5本くらいしか無いし。これで置いて行かれたら本気で途方に暮れる。
「はやとの風4号」からの乗客が全員乗ったことを確認して、「しんぺい4号」はゆっくりと動き出す。
行きに乗った「いさぶろう1号」の満員盛況ぶりに対し、今度の「しんぺい4号」は車内は空いていて、どこかゆるりとした雰囲気が漂う。僕の指定のボックス席にも他に乗客はおらず、足を伸ばしてのんびりとくつろぐ。
列車は数分遅れで吉松を出発しているにも関わらず、行きの「いさぶろう」同様に、一つ一つの停車駅で観光の為の停車時間を設けてくれる。スピード重視の大都市圏では考えられないことだが、観光列車だからこその措置、と言えるだろう。
真幸では、行きと同様に外人の駅員さん(?)が出迎えてくれ、先程書いた様に駅で入場券を購入。矢岳では再びSLを観に走る。
矢岳越えの絶景が車窓一杯に広がる。こんな場所まではきっと、一生のうちにもそうそうは来れないだろう。しっかりとその風景を目に焼き付けておかなくては。
矢岳駅停車中の「しんぺい」。こうして見るとキハ40、やはり渋くてカッコイイ。国鉄型気動車の中ではありふれた車両だから、今まであまり何とも思ってなかったキハ40だけど、段々好きになってきたかもしれない。
行きの道中では降りなかった大畑駅。今回は降りてみたのだが、ちょっとビックリだこの駅。
駅舎は味のある、昔ながらの木造駅舎なのだが、その内部にはびっしりと、おびただしい数の名刺が貼り付けてある。「しんぺい」乗務員のお姉さんによると、なんでもこの駅に名刺を貼っつけると出世すると言うジンクスがあるのだとかなんとか…。一体どこからそんな噂が出たんだか。ちなみにお姉さんも名刺を貼っているらしいw
そして、列車は16時03分(多少遅れたかもしれない)、終点の人吉へと到着した。肥薩線の面白気動車2種類を充分に満喫し、今日の列車旅は大満足だった。
人吉は温泉と球磨焼酎、昔ながらの城下町として知られる町。城下町と言うだけあって、駅前にはお城を模したからくり時計が置かれている。
さあ、泣いても笑っても、熊本で過ごすのはあと一日。最後の夜をこの町で愉しもう。













