2008年2月・冬の青森旅行(10) | キハ王子の旅鉄日記

2008年2月・冬の青森旅行(10)

- 旅の終わりに ~再びの「あけぼの」 -


15時46分、折り返しの青森行きの普通列車に乗り、三厩を後にする。


今回の旅行も見るべきものは全て見終わった。後は帰るだけだ。…が、その帰りの道中、まだまだ楽しみが残っている。行きと同じく、再び寝台特急「あけぼの」で一夜を過ごすのだ。



17時14分に青森に到着。列車を降りて歩き出す…。


と、向かいのホームになにやら妙なものを発見。






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なんと、583系!!



どうやら臨時列車の様らしいが、まさかここで583系に会えるとは…。


ちなみに僕は、いわゆる「国鉄型」でも一般型(急行形含む)気動車は大好きなのだが、どういうワケか特急電車にはほとんど興味が無い。485系なんて見ても全くなんとも思わないのだ。


…が、583系は別。なぜか結構好きだったりする。



そう言えば。昔、583系には乗りそこなったことがあるのだ。



あれはまだ、ほんの小さい頃。4才か5才くらいだったか。


母親の実家のある九州へ家族で遊びに行く時に、当初は583系使用の「金星」に乗る予定だった。が、「金星」の名古屋出発時刻が遅く、その為、それよりも一本早い「はやぶさ」で行くことに直前で変更したのだった。


今となってはそれも思い出。もう「金星」は走っていない。「はやぶさ」だって今後、どうなっていくのか分からないだろう。


僕が今日、これから乗る「あけぼの」だってそうだ。東北新幹線が延伸され、北海道とやがて繋がって…そうなったあかつきには一体どうなってしまうのか。



全国で新幹線が整備されて、列車の旅がどんどん早くなって…。便利になるのは良いことだが、しかし、それと引き換えに何か大切なものを失っていってはいないだろうか。速さだけの旅なんて、そんなのは飛行機に任せておけば充分だろう。列車の旅には、スピードや便利さだけじゃない、特別な「旅情」があるのだ。夜行列車となれば、なおさらだ。



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僕の乗る、上野行きの寝台特急「あけぼの」がホームへやって来た。


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今回は、行きとは違って赤い機関車に引かれている。もっとも、「カシオペア」機だった行きの状況の方が異常だったのだろう。


早速、車内へと入り、自分の部屋を確認する。もちろん帰りも行きと同様ソロ個室だ。


今回の部屋は、下段の部屋だった。




…あれ? J○Bで確か上段の個室で予約したハズなんだが(笑)




まあ、いいか。


…が、しかし。この「あけぼの」の下段寝台。

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上段に輪をかけて狭い。狭過ぎる!!



上段への階段部の張り出しがベッドの足元方向にあったりでかなりジャマ…。


まあでもしかし、上段は上段で天井が丸くなってて圧迫感あるしなぁ…どっちもどっちか。考えてみれば同じソロ個室でも「北斗星」のは広かった。あれはかなり設計苦労したんじゃないだろうか。



ちなみにこの下段寝台。上段と較べてポイント高いと思ったのは照明。


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上段の味気無い照明とはうって変わって、やたらムーディで洒落たライトが付いている。


さて。「あけぼの」号は18時09分に青森を出発。走り出してすぐに、車掌が部屋にやって来て改札を済ませる。となればあとはもう、浴衣に着替えてのんびり一晩、旅の最後の夜を楽しむだけだ。



青森駅で買って来た、純米酒と駅弁で乾杯。


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駅弁は「いちご煮めし」、1200円。「いちご煮」と言っても果物のイチゴではない。うにを煮た姿が野いちごの様に見えることから名づけられた八戸の郷土料理らしい。これはその「いちご煮」をモチーフにした弁当。


炊き込みご飯の上に、たっぷりのウニ、それにイクラと貝類が入っている。磯の香りがほんのり漂って、魚介好きならたまらないだろう。


考えてみれば、この旅行三食目の駅弁だ。泊まりで旅に出た際は、旅行中何度か駅弁の世話になるのが常だったが、最近はせいぜい一度しか食べないことが多かったな…。



駅弁を食べ終わり、日本酒を飲んだ後はビールで飲み直しつつ、今回の旅を振り返る。色々あったが、とても面白い、内容の濃い充実した旅だった。


ふと、胸に去来する、なんとも言えない寂寥感。旅の終わりはいつもどこか寂しい。その旅が満足度の高い、良い旅であればあるほどそうだ。そんな気持ちをしみじみと噛み締めつつ、ビールで喉を潤す。



今夜でこの旅を終わり…明日からはいつもの「日常」が待っている。


いつしか僕は眠っていた。



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そして翌朝、6時58分、上野駅へ到着した。これで今回の旅、全ての日程が終わった。



ここ最近は、旅と言っても例えば旧型気動車を追いかける旅だったりと、かなり「鉄」に偏ってしまう旅が多かったが、今回は久々に「鉄」よりは観光重視に思いっきり遊ぶ旅だった。


僕は鉄道が好きだ。だから列車に乗ること自体もちろん、旅の一つの目的だが、今回の様に、それプラスしっかりその土地ならではの風物を楽しみ、色々観て体験して…と思う存分に遊び尽くすと言うのはやはりとても面白い。見知らぬ土地の見知らぬ事柄…そんなのを色々見て回るのは好奇心をそそられ、胸が躍る。


これからも、そんな旅を続けて行きたい。



さあ、次は…どこへ行こうか!!