2008年冬・秋田の旅(3)
- 秋田内陸縦貫鉄道完乗と特急「かもしか」 -
阿仁合駅で列車を待ち続ける。駅構内には食堂の他に売店もあり、若い旅人風の客が僕の目の前でワンカップ酒を買っていた。
…日本酒、か。この寒い中飲めばきっと体が暖まって美味いんだろうなぁ。
ああやっぱり飲みたい!!
…が、我慢我慢。全てはキハ58様に会うまで我慢なのだ。
急行「もりよし」でこの駅に来てから1時間。ようやく次の列車がやって来た。13時30分発の鷹巣行き普通列車だ。
車両はAN8800形。秋田内陸縦貫鉄道の主力車両。この日僕が乗ったのは紫色に塗られていたが、車両ごとに違うカラーリングになっていてなかなかカラフル。内装はボックスシートに横引き式カーテンと、一般型車両ながらも豪華仕様。
列車は阿仁合を出ると、一面雪景色…と言うよりはもう、吹雪の中を走っていく。これだけの雪なのに、列車が止まらずに動いている…どころか、ほとんど遅れさえ無いと言うのが凄い。東京なら確実に止まっているレベルだぞ。更に言うなら僕の地元を走る某名○屋鉄道なら完全に一日運休だな。あれは災害に弱過ぎ。
このAN8800形、阿仁合まで乗ってきた「もりよし」に較べるとエンジン音がかなり大きく聴こえる。小型の車体ながらもなかなかに迫力のある音を奏でてくれて、気動車好きとしては嬉しいのだが、ただ。
たまに車内に聴こえてくる、ブレーキ緩解音(?)がまるでおならみたいにマヌケな音で笑える。思いっきり「ブゥ~」と気の抜ける音を出してくるのでもう可笑しくてたまらない。
「ブゥ~」「ブゥ~」もう本当に止めて下さい。おかしくて死ぬ。
もっともまあ、イチイチ反応して笑ってたの、車内で俺だけだったんだけど。
て言うかおかしいのはむしろそんな俺の方なのか?
豪雪の中を列車は走り、14時29分、終点の鷹巣に到着。ここでJR奥羽本線に乗り換える。ちなみにこの駅、内陸線は「鷹巣」で、JR側は「鷹ノ巣」と表記が微妙に違うのだ。同じ駅なのに。
JR鷹ノ巣駅内で次の列車を待っていると、なにやら珍しい車両がホームに入ってきた。
検測用車両のキヤE193。事業用車両なので当然乗車は出来ないのだが、大きなライトが特徴のフェイスと言い、真っ白なボディに鮮烈な赤い帯のカラーリングと言い、なかなかにカッコいいデザインの車両だ。
それはいいが、事業用車にこんな気合入れたデザインする前に旅客用車両もうちょっとどうにかしろよJR東日本!!と言いたい。あんな「走るンです」ばかり量産してないでさ。
鷹ノ巣駅から、15時9分発の特急「かもしか4号」に乗車。485系3連のミニ特急。3連は現役の485系特急の中で最も短い編成らしい。
車内は、485系オリジナルの要素が割と強く残っている。シートモケットこそ替えられてはいるものの、他はほとんど手を加えられていない。
僕は古い車両が好きなのだが、どう言うワケか485系にはほとんど興味が無い。と言うか古い「特急車両」に基本的にそそられないのだ。どうせ同じ特急料金払って乗るのなら、古いのより新しい方が快適でいい。どうせ同じ485系なら、オリジナルに近いのよりも「はつかり」「つがる」で使われているリニューアル車の方がいい。あれは内装と言い前面デザインの秀逸さと言い、良い485系。
しかしこの485系。車内がとにかく暖房が効いていたのがありがたかった。内陸線の豪雪地帯を抜け、冷え切った体のこの身には本当に嬉しい限り。疲れも溜まってきているのでここは割り切って昼寝タイムとする。
車内でうとうとしながら、16時22分。秋田に到着。
さあ、次はいよいよ今回の旅のメイン、キハ58(よねしろ車)だ!!


