こんばんは





今日は3月11日ですね






震災からだいぶ経ちました






私はあの日、東北のとある病院で勤務していました






その瞬間






外来中でした






もう、外来はほとんど終わり、最後の患者さんをみているところでした






2歳くらいのお子さんの、急性中耳炎の診察をしていて、鼓膜切開をするところでした






鼓膜麻酔の液体を染み込ませた綿を耳に入れた状態で、お子さんがお母さんと一緒に、麻酔が染み込むのを10分間待っているところでした






その時、めちゃくちゃに揺れて、びっくりして、机の下に隠れたかもしれませんが、耳鼻科の診察ユニット(おそらく1トンとかありそうな重そうなやつ)が移動したり、台の上のプリンターがひっくり返ったり、その他ひっちゃかめっちゃかで、記憶が曖昧です






やっと揺れがおさまったかなー・・・というところで恐る恐るあたりの様子を見回すと






とにかく、粉っぽい埃っぽい空気が立ち込めていて、そういえばめまい症状で点滴していた中年女性が処置室にいて(看護師さんと)、すごい大声で泣き叫んでいました






私は・・・






こういう時って、なんてゆーか、平静を装うタイプの人間でして






「とりあえず鼓膜切開しよう」






と思いました






ずっと麻酔の綿を耳に入れておくわけにもいかないし






光源付きの耳鏡で見ながら麻酔の綿を取り出し、鼓膜切開をしました






普通ならこのあと、薬を処方でもして、帰宅となるところですが






一体何が起こったのか、病院はどうなっちゃってるのかさっぱりわからず・・・






その後、どんどん大変な事態が起こっていくのですが、今となっては遠い過去の記憶になりつつあります






私は元気で、震災の時もその後もたくさんの人に支えてもらい、大変な日々を乗り越え、今も幸せに暮らしています






新型コロナウイルスは、ジワジワと日本(というか世界)に襲いかかっている災害のようなものだと思っていますが、3.11を忘れずにがんばって乗り切りたいと思います






私がまわりのみんなを支えます





そして、支えてもらいます






正しい知識と強い心が一番大事です





がんばろう