朝スポ(体育朝会)でのこと。元気者の春ちゃんが,「シュートボール」というゲームで相手と交錯して転けて泣いた。その時ボクは遠くにいたので,そばにいた先生が様子をみてくれていた。ケガも大丈夫そうなのでそのまま見守ることにした。
 そして朝スポが終わって春ちゃんの元に歩み寄ると,まだ泣いていた。ただでさえ泣くことがない彼女が,こんなに泣くとはめずらしいなぁと思った。交錯した相手が,6年生の女の子だったから,悔しかったのかもしれない。負けず嫌いの彼女のことだから,その可能性は十分ある。でも,それはボクの心でとめておく。
 冬ちゃんという友だちもやってきて,声をかけたけどまだ泣きたい気分のようだ。こういう時は仕方ない。泣かせてあげたらいいと思う。そして,ボクは職員室にいくので,冬ちゃんにお願いして,いったん離れた。
その後,教室に戻ってみるとまだ涙は枯れていない。ボクは春ちゃんのそばにいって,しゃがんでこんな風に言った。
 「はる~大丈夫なんか?なんかあったら言っておいでよ。大丈夫やからな。安心しいよ。」
あまりパッとしないかもしれないけど,ボクが言えるのはこれくらい。だって,泣いてるのにあれこれ言われた嫌だろうと思うから。ボクが子どもでも嫌だ。そっとしておいてほしい時もある。だから,子どもたちにもそんな風に接している。授業が始まるからだとか,周りの子どもの手前だとか,そんなのは全然関係ないと思う。別にどうでもいいと思う。大切にしたいのは,その時々の子どもたちの気持ちだし,今,春ちゃんが泣いていたいのなら,それはそれでいいかなって思っちゃう。ただ,〝ちゃんと見守ってるからね〟っていう安心感は与えてあげたいなぁって思う。実際にどうかは怪しいけど(笑)。

 結局,春ちゃんはそれからしばらくして,泣きながらボクのへんなギャグに笑って,いつもの春ちやんに戻っていきました。それからはすっかり元気です。もう大丈夫です。
 こういう時って,なにもできないんだけど,子どもに寄り添っていたいなと思います。

☆おまけ★
各教室には,職員室からの連絡を受ける電話(インターホーン?)がついています。そして,その電話が鳴ったので,近くにいた子に「〝こちらオギ警察〟って出てよ・笑」と,冗談で言うと,「えぇー」と彼。そして,電話を取ると,
『こちらオギ警察!』
って,おぃおぃ。教頭先生になんて言い訳しようと考えながら,職員室に向かうボクでした。
どこの子どももこんな感じ!?。うちだけかしら・・・・(苦笑)。

ということで,
『いつも笑顔で元気です。☆』