今回はこれまで受けてきたレーザー脱毛の総括を長々と書きます。

自分はこれまで8度のレーザー脱毛施術を受けてきました。

その間、使用した金額は13万円くらい。

効果については日頃の髭剃りの負担が4分の1に減った、くらいの感覚です。

これを得と捉えるか損と捉えるかは、その人の価値観にもよると思います。

正確な知識があれば、もっと少ない金額で済んだのかもしれません。

そういった意味でも自分の経験が少しでも脱毛を考えている方のお役に立てれば

というのもあって、今回まとめてみることにしました。

とはいっても、長い割に役立つ情報はあまりありません(苦笑)


また、ここでは具体的な固有名詞は敢えて挙げないようにしています。

ネットには脱毛関連の情報が溢れていますが、

残念ながら上位にヒットするものは、その多くが広告かステマです。

口コミの信憑性を見極めるのは容易ではなく、

自分は調べるほどに疑心暗鬼になっていった苦い経験があります。

ですので、疑いの余地を排除する意味でも具体名は挙ませんでした。

それとこの記事は“髭の濃い男性向け”のものです。

女性や他の部位の脱毛を受ける方が読んでも、

毛の太さや密度、肌の色が異なるのであまり参考にはならないと思います。

その点を踏まえた上で読んで頂ければ幸いです。


まず自分が脱毛をしようと思った理由ですが、見た目はもちろんのこと、

髭剃りに掛かる経済的、時間的、精神的負担を軽くしたいからでした。

レーザー脱毛をするくらいですから、自分はとても髭が濃い人間です。

毛はとても太くて硬く、生えている密度も濃い。さらにクセ髭で剃りにくい。

どんな高価な電気シェーバーを使って剃っても、

夕方には剃る前とそれほど差がなくなっています。

なので、カミソリとシェービングジェルを使って剃るわけですが、

これが非常に面倒で時間もお金も掛かり、気を遣う作業なのです。


髭剃りに1日30分掛かるとすれば、1年では183時間。

その時間を自由時間に充てたり、朝30分遅く起きる事ができればどれだけ楽か。

時給1000円とすれば18万円です。

また、髭の濃い人は1枚300円の替刃を、1か月に5枚は使用します。

最近は5枚刃で非常に綺麗に剃れる反面、刃が薄いため直ぐにヘタるのです。

他にシェービングジェル等も含めると年間2万円以上の出費になります。

こう考えると髭剃りに費やす経済的、時間的コストは馬鹿にできないものがあります。

また、普通髭剃りは順剃りといって、毛の生えている方向に沿って剃るのですが、

髭の濃い人は何度も逆剃りをしなければ綺麗に剃れないため、肌はとても荒れます。

蒸しタオルやローションで念入りに下準備をしても、肌荒れを防ぐのは至難の業。

さらに肌の回復には3日程度が必要で、毎日剃ると肌は酷い状態になります。

毎朝綺麗に剃りたいけれど、しっかり剃ると肌が荒れる。

そんな煩わしさから解放され、出掛けたい時にササッと準備して気軽に出掛けたい。

些細な事かもしれませんが、それがレーザー脱毛をしようと思った理由です。


それからレーザー脱毛について、ネットを通じて様々な知識を吸収しようとしました。

調べたかったのは効果と安全性、費用とどの医院で施術を受ければよいか。

しかし、確実に分かったのはレーザー脱毛の原理とだいたいの費用だけです。

理由は先述したステルスマーケティングの存在です。

特に病院探しについては、ネットの情報で見極めるのは至難の業だと思います。

ホームページには美辞麗句が並び、口コミは真実がステマに紛れて見分けがつかない。

自分の病院の良い評判はもちろん、ライバルの悪評を書くステマもあります。

営利活動である以上、致し方ない面もありますが、

情報を受け取る側にとってみれば、たまったものではありません。

結局、自分が出した結論は『やってみなきゃ分からない』でした。


そして、効果に関しては結論からいうとやって正解でした。

髭が生えなくなったわけではありません。むしろ顎は未だにそこそこ生えてきます。

ただ、髭剃りは必要なものの、髭が細くなり、剃る面積も狭まり、

密度も薄くなって髭剃りが格段に楽になりました。

洗顔からそのまま剃っても問題なく、剃るのに5分も掛かりません。

この先5年後、10年後もこの状態が維持されるのかは分かりません。

またレーザーで焼いてるわけですから、年老いてからシミにならないか、

などの不安もあるにはあります。

ただ、とりあえず現時点では髭に関して、悩む事はほとんどなくなりました。


個人的には、髭が濃い男性なら高価な電気シェーバーを1台買うより、

レーザー脱毛を1度受けた方がいいと自分は思います。

値段はせいぜい2万程度ですし、頬などは3回当てれば殆ど生えなくなります。

しつこいのは口回りですが、そこだけなら1万円未満で脱毛できます。

普通に剃っても年間2万円掛かる事を考えれば、

口回りの脱毛だけでもした方が楽だと思います。

脱毛によって毛も細く柔らかくなるので、替刃の寿命も伸びます。


最初の3回くらいは抜けたと思ったらまた生えてきて…の繰り返しで、

効果に疑問を持ったりもしますが、それ以降は目に見えて効果が出てきます。

コスト的に割高なのは確かですが、髭剃りの負担は確実に減ります。

自分も含めて髭の濃い人は、髭剃りについてあれこれ試行錯誤するわけですが、

どれだけ頑張っても限界があります。

髭が濃くて髭剃りに悩んでいる方は、思い切って脱毛する事をお勧めします。


脱毛で一番大事なことは病院選びです。エステサロンでも脱毛はできますが、

基本的に脱毛効果のあるレーザー脱毛機器を扱えるのは、

医師免許を持った人間だけです。

つまり、エステサロンでの脱毛は、効果が落ちると思った方がよいと思います。

そして病院選びで最も大事なのは、適切な出力のレーザーで打ってもらえるか、

この点に尽きます。


レーザーの出力が弱いと脱毛効果は一時的で、何度も通う羽目になります。

かといって、強すぎると火傷のリスクが増加します。

理想は火傷をしないギリギリの高い出力でレーザーを打つ事です。

最適な出力は日焼けの度合いや髭の濃さによって、人それぞれ異なるため、

その見極めには施術者の経験が必要になります。

よくクリニックのホームページで医師の経験の豊富さをアピールしているのは、

レーザー出力の見極めにはある程度の経験が必要だからです。


ただし、施術経験が豊富だから、イコール良い施術者かといわれれば違います。

例えば色白で髭も濃くない患者を見て『この人なら20ジュールでも大丈夫だろう』

そう思いながらも『火傷の心配がある』と嘘をついて12ジュールで打つ医師もいます。

12ジュールで打っておけば、永久的な脱毛効果が弱まるからです。

そうすれば来院回数が増え、固定客として定期的にお金を落としてくれます。

患者の立場からすれば施術費用や日程調整、施術後のケアなど、

負担を減らす意味でも施術回数は少ないに越したことはありません。

しかし、残念ながらこのような医師は少なからずいます。

実際に体験してみないと分からないというのも、その辺の苦い経験からきています。


個人差もありますが、永久脱毛効果があるのは14ジュール以上といわれています。

経験上14ジュール未満ですと、長くて2か月程度の一時的な脱毛効果しかありません。

ちなみにこの値はあくまでダイオードレーザーで脱毛する場合の数値です。

他にアレキサンドライトレーザーなどによる脱毛もあるのですが、

自分は施術を受けた経験がないのでコメントは差し控えます。

施術経験が豊富な医師が必ずしも良い医師とは限らない。

それは覚えておいて下さい。


ここからは施術を受ける際、なにを注意し見ていけばよいのかについてお話します。

まず最も大事なことは、自分にとっての最適なレーザーの出力を確定させる事です。

その為にする事は、毎回必ず施術後レーザーの出力が何ジュールだったか、

自分で機械を見て確認することです。さらに術後の経過についてメモを取り、

レーザーの出力と脱毛効果の関係をリンクさせて記録しておきます。

ちょっと火傷したのであれば何ジュールでは強すぎる、

あまり効果が出なければ何ジュールでは弱すぎる、

といった記録を積み重ねていって、自分にとって最適な出力はいくつなのか、

経験の蓄積によって絞り込んでいきます。

最適な出力が分かったら、あとは医師に何ジュールで打って下さいと伝えます。

希望を叶えてくれないようなところは行かない。

また、10回プランなどのまとめ買いプランは一見安いので惹かれますが、

10回打っても完全に脱毛できない程度の出力で打って、

更に契約更新を勧めてくる悪質なクリニックもあります。


個人差があるのでなんとも言えませんが、効果と安全性の面で無難なのは、

だいたい14~18ジュールくらいではないかと思います。

肌の白い方ですと、もっと高い出力でも問題ないかもしれませんし、

逆に色黒の方だと18でも結構厳しいかもしれません。

大きく関係しているのは日焼けの度合い、髭の密度、髭の太さです。

ただし、高い出力で打つと、特に髭の密度が高い方などは痛みがかなり強く出ます。


それと初診からいきなり火傷をする程の高い出力で打つ医師はまずいません。

理由は医師としても火傷をさせれば訴訟のリスクが高まりますし、

そのような噂はネットの口コミを通じてすぐに広まります。

わざわざそんなリスクを負ってまで高い出力で打つ必要が医師にはありません。

ですので、最初は低い出力で打ってみて、術後の経過を聞きながら、

徐々に出力を上げていくという手順を踏む医師がほとんどです。

一概には言えませんが、個人的には火傷の心配をする必要はほとんどないと思います。

心配であれば初診時に14とか低いジュールを指定するのも手です。

そして実際に体験して肌へのダメージと効果を見ながら徐々に出力を上げていく。

ただし、夏場など日焼けした直後は、出力を少し下げる必要があります。

だいたい日焼け後1か月くらいは見た目には元に戻っていても注意が必要です。


ちなみに自分はそこそこ色黒で髭もかなり濃い時の最適出力は18ジュールでした。

また、日焼けした1か月半後に18ジュールで打った際には、

軽い1度熱傷という軽い火傷になりました。1週間程度で治りましたが、

それを見ても自分には18ジュールが限界だと推測できました。


脱毛機器の扱いついては、簡単なのではっきり言って誰でもできます。

ダイオードレーザーですと、銃の先端にあるレーザーの発射口、兼冷却チップを

脱毛箇所に強く押しつけて発射ボタンを押して、レーザーを照射する。

しばらく時間をおいて冷却チップが冷えたら、また同じように発射。

ひたすらこの繰り返しです。はっきりいって誰でもできる作業です。

ただし、押し付けが不十分だったり、間隔をおかずに連続で発射する医師もいます。

それでも大きな問題にはならないのですが、効果に多少違いが出てきます。


発射口を脱毛箇所に強く押しつけるのは、毛根と発射口の距離を少しでも近くする為です。

近ければそれだけ毛根にレーザーの熱が伝わりやすくなるので、脱毛効果は上がります。

また、発射口の冷却チップは火傷のリスクを軽減するために付いているものなのですが、

照射後は冷却チップの温度がレーザーのエネルギーによって急上昇するため、

冷却チップの温度が十分に下がるまで、間隔を置いて照射する必要があるのですが、

実際それをやる医師は皆無といってもいいでしょう。

施術時間を短縮して、できるだけ多くの患者を捌きたいのかもしれません。

出力に余裕がある場合はいいのですが、火傷ぎりぎりの高い出力で打つ場合には、

冷却チップが十分に冷えていないと火傷の原因になりかねません。

この辺は技術というよりも、医師の側に丁寧に施術しようという意思があるかどうか、

なので経験というよりもむしろ人間性の問題です。


あとは施術後のアフターケアも大事になってきます。

しかし、これは病院ではなく、基本的には自分でやるものだと思って下さい。

病院は申し訳程度にしかやってくれません。

アフターケアで重要な点は3つあります。


最も大事なのは施術直後の冷却です。

レーザーを当てた後の肌は限りなく火傷に近い状態になっています。

火傷というのは、できるだけ早く冷却することがなにより大事です。

しかし、ほとんどの病院では冷却を十分にしてくれません。

なので、これは自分でやるものだと思いましょう。

自分はキンキンに冷やした缶ジュースを数本用意しておいて、

それを代わる代わる冷蔵庫から取り出しては、自分の肌に当てて冷やしています。

冬場は洗面器に冷水を入れて、顔をつけるのが一番効果的です。

ネットの情報によりますとアイスノンも効果的だそうです。

自分はできるだけ早く処置をするため、敢えて自宅に近い病院を選んでいます。


アフターケアでもうひとつ大事なのが毛嚢炎のケアです。

施術後の肌は極端に乾燥し、毛嚢はダメージを負っていて、

細菌が繁殖しやすい環境になっています。

なので、しっかり小まめに洗顔し、肌を清潔に保つよう心掛けないと、

毛嚢炎で苦しむことになります。

毛嚢炎はニキビのようなもので、痒いし次々と出てくるので、

不快で見た目的にも良くはありません。

また、施術後に貰える炎症止めの塗り薬の中には、毛嚢炎を悪化させるものもあります。

その辺は薬によるので、ネットで副作用の情報を調べて下さい。

クリニックでは3日程度塗り続けて下さいと言われますが、

自分は毛嚢炎のリスクを減らすため、炎症についてはしっかり冷やすことでケアし、

塗り薬は極力塗らないようにしています。


そしてもうひとつのアフターケアは泥棒髭のケアです。

泥棒髭というのは施術前から生えていた髭がレーザーの熱を受けて膨張し、

焼け焦げて施術前よりもむしろ太く黒くなった非常に目立つ髭です。

この泥棒髭は10日から2週間ほど掛けて徐々に抜けていきます。

すべての泥棒髭が抜けた時、初めて脱毛が完了したといえるのですが、

周りは気にならないとは言うものの、本人は結構気になるものです。

また、泥棒髭は柔らかすぎてカミソリではうまく剃れません。

なので、泥棒髭が抜けるまでの10日間くらいは、

見た目的に非常に汚い状態になります。


泥棒髭は抜いかない方がいいと言われていますが、自分は泥棒髭は抜いています。

抜いてはいけない理由ですが、泥棒髭はレーザーの熱で脆くなっているので、

無理に引き抜こうとすると、途中でちぎれてしまう事があるからです。

泥棒髭は生える能力を失っているため、生えてくる毛に押し出される事なく毛穴に残り、

毛穴の入口も徐々に塞がって埋没毛として、ホクロのように黒く残ります。

3か月も経てば自然消滅するそうですが、それなら2週間我慢した方がいい。

それも確かなので、自分でやっといてなんですが、無理に抜くのはお勧めしません。

ただ、泥棒髭は毛根からダメージを受けているので、意外なほどスルッと抜けます。

なので、ピンセットで軽く引っ張ってみて抵抗がなければ、自分は抜いてしまいます。

ただし、無理には抜きません。あくまでスルッと抜けるものだけを抜きます。

そうすると泥棒髭の密度を減らせるので、見た目の汚さを軽減する事ができます。

ただ、お勧めはしません。やはり自然に抜けるのを待つのが理想です。


やたら長く起承転結もない文章になってしまいましたが、とりあえず今回はこの辺で。