それはクリスマスイブ前日。





明日の朝のために

子どもたちのプレゼントを準備して

ツリーにライトを灯した日。





子どもたちを寝かしつけようとしていると、

旦那が

「寝る前にきて」と一言。

いつもと変わらない表情

いつもと変わらない口調

くっつきたいのかなーくらいに

思っていた。





子どもたちを寝かして

旦那の寝室に向かう。

真っ暗な部屋

となりに潜り込んだ私を

旦那は抱き寄せる。

そして、

ポツポツと話し始めた。





喧嘩したときに離婚の話がでるのは

本気なのか。

自分はそんなこと考えたことない。

SHI-YOのことが好きだ

でもSHI-YOは俺が好きじゃないのか?





「…好きな人できた?」





私はドキッとした。

旦那は感づいている。

何が起こっているのか混乱しているが、

ただわかるのは旦那の

いつもより早い鼓動の音。





正直に言おう。





そう思うのに時間はかからなかった。

好きな人がいる。

からだの関係もある。

遊びじゃなく恋をしてしまった。

洗いざらい話す私を

旦那は強く抱きしめて、

「あかんて、なんで、あかんて。」

「やめて、お願い。」

そう言った。






なんで怒らないのか聞く私を

旦那はまた強く抱きしめる

普通は怒るとこなんかもしれん。

けどここで怒って離れていくのが嫌だ。

一生一緒にいたい。

深い愛情をくれている旦那に

こんなことを言わせて

泣かせていることを

すごく申し訳なく思った。





「あかん、あかんて。」





私を抱きしめる手が震えている。