ダイレクト出版 小川忠洋オフィシャルブログ -4ページ目

人間の5つの欲求を知って部下を指導する

適切な動機づけが重要

リーダーが部下を指導していくうえで
もっとも大事なことは、部下に
対する仕事への動機づけだ。

有能で仕事ができ、部下をぐいぐい
ひっぱっていくことができるリーダーと、

そうでないリーダーとの大きな違いは、
部下に対して適切な動機づけを
きちんと行っているかどうかにある、

といっても過言ではない。

会社や工場など仕事の現場で、
よく見かけるのが、上司が
頭ごなしに部下を叱っている場面だ。

自分の思う通りに動いてくれない
部下や、成績を挙げない部下に対して、

「いったいお前はやる気があるのか、
ないのか!」

と、理由も言わずに
どなりちらす上司ほど、
部下の不興を買うものはない。

そこのこと気づかない上司が
多いのも事実だ。

このようなリーダーは、部下の
やる気について、果たして
考えたことがあるのだろうか。

人間のやる気の源泉は5つの欲求

人間のやる気の源泉は『欲求』にある。

私たち人間は、様々な
欲求をもっている。

その欲求を満たすためにいろいろな
行動を起こしているが、

私たちの欲求は、

「 生理的欲求」→「安全への欲求」
→「社会的欲求」→「尊敬への欲求」
→「自己実現の欲求」

へというふうに、低次元の欲求から
高次元への欲求へ段階的に進んでいく。

しかし、この進み方も、低次元の
欲求が満たされないと、高次元への
欲求は現れない。

では、「生理的欲求」とは何だろうか。

これは、食べる、休む、眠るなどの欲求だ。

私たちの生命活動を
維持していくうえで絶対に
欠かせない基本的な欲求である。

次に、「安全への欲求」は、

様々な危険や経済的に不安から逃れ、
自分や家族の安定を維持し、

永続的に安心して
過ごしたいという欲求だ。

「社会的欲求」とは、

周囲の人たちとよい関係を築きたい、
仲良くしたいという欲求である。

この欲求が強いと、
仲間として受け入れてもらいたい、
のけ者にされたくないというように、

集団に帰属することを望むようになる。

「尊敬への欲求」 は、

他人から自分の価値を認めてもらいたい、
尊敬される自分でありたいという欲求だ。

そして、 「自己実現の欲求」 は、

以上の4つの欲求が
満たされたときに現れるもので、

自分自身を存分に生かしたい、
潜在能力を引き出したい
という欲求である。

人間として自己を充実させたいと望み、
継続的に自己啓発をはかりたい、
独創的な自分でありたい

と願うことから、「成長欲求」
とも言われている。

部下と正面からきちんと向き合う

リーダーとして部下を指導する
ということは、

部下が自己実現できるよう適切な
アドバイスをしてやることだ。

その為には、部下が何を望んでいるか、
どんな欲求の状態にあるのかを
把握することは非常に重要である。

たとえば、部下が提出した書類などにも
儀礼的にざっと目を通すのではなく、

そこに記された部下の思いや抱負、
ビジョンなどと正面から向き合い、

部下のことをできるだけ
知ろうと努める努力をすることだ。

そうやって部下の欲求を少しずつ
あげるような刺激を与えることが、

部下の自己実現を促す大きな第一歩になる。