⚫︎前回の続きです。

前回の記事のような行程を経て「コンフォートゾーン」を作り上げていくのですけれども、

その「コンフォートゾーン」のせいで「変わりたいけど変われない」という事も生じます。

しかし、逆に全部が変わってしまっても人格崩壊してしまうので、その機能が無ければ無いで困ってしまいます。
実はとても必要な機能です。

多重人格というのは正にその「コンフォートゾーン」が複数出来てしまう一例(厳密には違います)で、

各人格によってコンフォートゾーンが違うので同一の身体であっても苦手な食べ物が違ったり、他者との接し方への抵抗感が違ったりします。

ですから、行動(Doing)を決定する重要な役割を持つ、とても大切な維持機能という側面があることもご理解頂ければと思います。

また、

コンフォートゾーンというのはとても強力なもので、「私の内面は本当は女性だ」と思っていると、何百万円もかけて、激痛さえも我慢して、整形等を受けて肉体を精神に合わせようとします。

また、恥ずかしさを乗り越えるどころか、性の不一致を感じる現状に強烈な恥ずかしさを覚えるからこそ、服装や環境を相応なものにしようとしたりします。

他には、

一時は億万長者だった方が事業で失敗し無一文になったとしても、コンフォートゾーンが億万長者なのでその後に私たち一般の人よりも早く高収入になる傾向があります。

最近では、某IT社長が逮捕されましたけれども、出所してまもなくでサラリーマンの生涯賃金よりも多くの収入を得ています。

「コンフォートゾーン」は、何も上述した人達にばかり生じる現象ではなく、人間が本能的に持ち合わせている機能です。

よくある話では、宝クジで当然して高額をもらった人が、数年経つと元よりも貧しくなってしまうといったものがあります。

普段ファーストフードやファミレスに行き慣れている人が、いきなり超高級店に行ったら落ち着かない感じがしてすぐに出てしまったといった事や、

スポーツの試合で意気込んで相手の本拠地に乗り込んだものの、やっぱり本来の実力が発揮出来ずに負けてしまったということもそうです。

勉強熱心な方に勉強をしないように言っても隠れてでもしてしまう人もいる一方、「勉強しなくていいんだ」と喜ぶ人もいます。

このような事は、各個人のコンフォートゾーンが深く関わっています。

「だったら新しいコンフォートゾーンに置き換えればいいだけじゃん」

ということなのですが、事はなかなかそうは運ばないのが厄介なところで、あれこれ試しても変わりにくいのが現状です。あなたもそのような経験がおありではないでしょうか?

いくら読書を重ねても、どんなにセミナーに参加しても、自分のコンフォートゾーンに寄せて解釈してしまうのでなかなか変わる事が出来ません。

それらが無意識で生じてしまうところに、この問題の大変さがあります。

ですから、

そのコンフォートゾーンに変化を与えるものとして、『在り方』へのアプローチが必要不可欠になってきます。