翌朝、目が覚めると部屋の中は明るくなっていました。あれっ?何時かな?と思って時計を確かめると、なんと7時15分!目覚ましはどうなっていたのでしょう?ともかく、慌てて飛び起きました。
レースのスタートは11時10分(クォーターは11時)です。十分に間に合うのですが、「走る人」ともども9時に基地をセットする、と約束しているだけに、8時30分過ぎには出たいところです。慌てて支度を始めました。
でもその前に、真っ先に確認することは外の天気の確認です。するとそこには、思いがけない光景が現れました。なんと、青空です。雲ひとつない、とは言いませんが、数時間後に雨が降るなどとは思えない穏やかな青空です。こんな天気はさっぽろさよならマラソンらしくはありませんが、嬉しい誤算です。
急いで身支度を調えて、朝食会場のレストランに向かいました。そこで目にしたのは、驚くべき光景でした。
たしかに広いレストランではありませんが・・・男性はひとりもいません。20名近い人が食事をしたり、料理を取ったりしていますが、若い女性ばかりです。みんな、嵐のコンサート組ですね。若い女性の中に、ジャージ姿のおじいちゃんが一人。完全に浮いています。どうにも落ち着きません。前夜の食べ過ぎのせいで食欲がなかったということもありますが、いつもより少食の私でした。
そそくさと食事を終え、部屋に戻ります。そして準備を整え、予定通り、8時30分過ぎにはホテルをチェックアウトすることができました。
地下鉄の中島公園駅から500mあまり幌平橋よりにあるホテルです。そのため、立地条件としてはあまりいいとは言えないのですが(そのためでしょうか、12月20日から休館すると貼り紙がしてありました)、幌平橋の下流に設けられた会場まで歩いて行くには便利な場所のホテルです。暖かい日差しの中を冬装備でキャリーバッグを引っ張って歩いていくと、すぐに汗ばんできました。ただ、天気はいいのですが、風が強いことが気がかりでした。
ほどなくして幌平橋に到着します。受付は9時30分から。まだ9時前ですが、すでに会場にはテントが並んでいます。私は会場に向かいました。
河川敷は、風がより強く吹いています。こうなると、「雨は走り出すまでは嫌だけど、走り出せば気にならない。でも、風はずっと気になるから、風よりは雨の方がいいなぁ・・・」などと勝手なことを考えてしまいます。
会場ではyagiさんやいづみさんたちがジョグノートののぼりを立て、タープを張って準備をしています。そこに立ち寄り話をしていると、間もなくりんごさんから電話が入り、合流することができました。
しばらくすると、走る人のメンバーやLRS北海道のメンバーも続々と集まってきます。真新しいLRS北海道のランシャツを身につけたメンバーが集まってくると、見ているだけで楽しくなってきます。
LRS北海道のランシャツを着ずに出場しているメンバーも何名かいますし、マッチぃさんとアオイちゃんは、函館から応援のために駆けつけてくれました。この大会でこれだけチームのメンバーと会えるというのはとても嬉しく思いました。
スタート前に、全員が揃って記念写真を撮りたいと思ったのですが、それぞれがアップに出かけたりして、なかなか全員が揃いません。結局、クォーターに出場するココペリさんだけは入れませんでしたが、あとの5名で記念写真を撮りました。
会場に来た頃は青空が広がっていましたが、それから徐々に雲が広がっています。特にこれから向かう下流側には黒い雲が広がっています。なんとか天気がもってくれればいいのですが・・・。ただ、雲が広がるのとともに、風が穏やかになってきました。これは助かりました。
スタート前、軽くアップをします。アップをしながら、私はあることに気がつきました。
トイレに行きたい・・・。
いつもならばスタート前、念のために2度くらい小用を済ませます。スタート直前になるとトイレが混みますから、1時間くらい前を目途にいったん済ませておきます。ところが今日は、ホテルを出る前に済ませたきりです。この大会は河川敷ということもあり、用意されている仮設トイレは少ない大会です。すでに長蛇の列ができており、はたしてスタートまでに全員が用を足せるのか、ちょっと疑わしい状況です。とりあえずは我慢するしかなさそうです。
もうひとつ、ホテルを出てすぐコンビニに寄って、スポーツドリンクだけは購入しました。でも、食べ物は買っていません。いつもはエネルギーゼリーとかおにぎりとか饅頭とかバナナとかを買って、スタート1時間前とか30分前くらいまで食べています。ところが、今日は何も食べていません。前夜に食べ過ぎたために朝食は普段のレース前より少食でした。
今日のスタート時刻は11時10分。寒い時期なので、普通の大会より遅くなっていて、もうじき昼ご飯という時間のスタートです。それなのに、朝食後に何も食べずに走るというのは・・・。今さらコンビニに走って買ってくるというわけにもいきません。ガス欠にならないことを望むのみです。
いろいろと失敗が明らかになってきましたが、スタート時刻はどんどん迫っています。ともかく走るしかありません。
クォーターは11時スタート予定でしたが、11時05分に変更する旨がアナウンスされています。スタートの100mくらい先で待ちかまえます。
号砲とともに選手たちがスタートします。その中に、ココペリさんの姿を探します。すると遠くからでもLRS北海道の派手なランシャツは確認できました。こうして仲間を探すとき、いいですね。ココペリさんは元気に走り抜けていきました。
続いてよっちゃんも・・・えっ?よっちゃん?ハーフじゃなかったっけ?
「あれっ?どうして走ってるの?」
と声をかけると、よっちゃんも私が沿道で写真を撮っていることに驚いていたようで、まだハーフのスタートじゃないことに気づいたようです。いや~、危なかった~。
それから、「走る人」のしんちゃんは、鵡川に続いてカッパで走ります。鵡川ではパンダだったとしくんは、素顔で併走しています。
クォーターを見送ると、次はハーフのスタートです。クォーターが遅れた分、ハーフも5分遅れで11時15分のスタートとなりました。スタート地点まで行くと、もうすでにスタートラインにはハーフの選手が詰めかけています。私は後方からのスタートとなりました。
今日の主目的は、LRS北海道の新ランシャツのお披露目です。これを着て走るメンバーの勇姿を撮っておきたい私としては、背中のポケットにカメラを忍ばせてのカメランです。先日の試走の感じだと、ちょっと邪魔に感じるかもしれませんが、まあどうにかなるでしょう。
ハンドマイクで注意事項を案内して(正直、聞こえづらかったけど)いよいよスタートです。1分前、30秒前とコールしてますが、最後尾まではあまりよく聞こえません。
「バン」
そのため唐突にも思えるタイミングで号砲が鳴り、今年の道内最終レースがスタートし、つわものとすきものたちは駆けだしていきました。(つづく)
Let's Run with a Smile!