眼鏡をかけると
くすんだ世界が途端に鮮明になる
ぼんやりとした僕の気持ちも
少しだけ形を成していくような気になる
サングラスをかけると
眩しい世界が途端に暗くなる
僕の網膜では耐えられなさそうな世界の輝きを
なんとか直視できるようになる
「人は皆善人だ」という眼鏡をかけると
人の緩んだ口角が全て笑顔に見えてくる
その裏に隠れている残忍さや暴力に
気づくことはできない
「人は皆悪人だ」という眼鏡をかけると
人の緩んだ口角が全て悪意に感じられる
相手の気遣いや誠実で真摯な態度が
折り曲げられてしまうことになる
人は誰しも「眼鏡」をかけている
それぞれが異なる「眼鏡」をもっている
それらは色んな汚れがついていたり
色んな歪みを抱えている