No.36治療の効果が得られやすい人、難い人 ~痛みへの意味付けが変化しやすい人~ | 「検査をしたけど異常がない!」でも痛い!という人に向けたブログ

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「検査をしたけど異常がない!」でも痛い!という現象は、医学、医療者、患者さん自身、それらをとりまく社会・文化、そこにある情報、習慣など様々な要因が絡み合って起こります。これらについて考えます。

通し番号だけをそのままにタイトルを毎回変化させることにしました。

前回は痛みに対する意味付けが変化することで症状が軽減すること、そしてその変化は治療者の力技で(理論で)外からもたらされること
はなく、患者さんの内側から自身の気付きを通してもたらされるとお話しました。

今回は「内側から変化しやすい患者さん」についてお話ししますね。

ハワード・ブローディ―(著)「プラシーボの治癒力」は私が影響を受けた数ある本の中の1冊で、このブログの内容の多くを担っている
のですが、そこにはプラシーボ反応が得られやすい人の性格として「素直さ」が紹介されています。




ちなみに、プラシーボ反応は「偽薬反応」とされ、偽の薬を飲んでも効果的な反応が得られることです。これは否定的なことではありません。
自分の体は自分で治す力があるという、とても良いことなのです。そうとらえていきましょう。


素直さとは「他者志向」、「困難な状況におちいったとき、そういう人は殻にとじこもってひとりで何とかしようとするのではなく、周囲の人たちと連携をとりながら対処しようとする」p62と表現されています。
「他者志向」とはその他に、他者の言い分を聞き入れると解釈できるのでしょうね。

私の臨床の中でも全く同じことを感じます。治療者である私に何とかしてほしいと良い意味で依存傾向にある患者さんは私の話しも届きやすいような気がします。

また、ブローディの記述のなかにもありますが、症状について不安をお持ちの方は私の話しが届きやすいかもしれません。不安のもとに解決策を求めておられるという基盤をお持ちですので、専門家の意見を受け入れようとするのでしょう。

この意見の受け入れの先に痛みへの意味付けの変化が現れるのだと思います。ここは非常に重要なところです。

しかし、患者さんが行う「意見の受け入れ」には治療者への信頼が必要ですよね。誰でもそうですが、信頼がおけない人の言うことを受け入れることは通常しません。

ここでは信頼関係もまた非常に重要な問題となります。

信頼関係とは・・・一言でまとめて表現しようとしても難しい概念ですね。信頼関係については次の機会に言及するとしましょう。社会学的に「信頼とは何か」を研究している先生もいらっしゃいますので参考にして触れてみたいと思います。

とにかく、痛みに意味付けられたネガティブなイメージを変化させる必要があるのですが、ここには信頼関係を構築することが必要ということです。

あと私の経験では、「いろいろな治療者を受療したけどどの治療者も治療効果がなかった」という状況の人は意味付けの変化が起きやすいと思います。

ちなみに私の場合はこのような患者さんの治療を得意とします。なぜならこのような患者さんに対しては、行うべき治療や治療者としてとるべき態度が決まってくるからです。

「決まってくる」とは、その患者さんのこれまでの治療の経緯を伺うことで、これまでの治療者に何が足りなかったのか、なぜその治療者を継続受療しなかったのかを知ることで、行うべき治療やとるべき態度が決まってくる、見えてくるということです。

治療者はそれらの話をよく聴き、その逆を行えばいいわけですね。

それが上手くできた時に、痛みに対する意味付けの変化は患者さんの内側から自身の気付きを通してもたらされることが多いように思います。

その他、治療に対しする患者さんの期待が高い時にも痛みに対する意味付けの変化は起きやすいようです。

ここで思いつく期待とは、例えば・・・・・

治療者に対する高い評価を噂として聞きつけているとか、過去に同じような治療をしてよく効いた経験があるとかでしょうか。特に治療者に対する高い評価は本当に効き目があるようですね。私に高い評価を持ってくれている患者さんの治療が非常にやりやすく感じるときがあります。

私だけでなく、治療者であればだれでもそれを肌身に感じていると思います!!

私がそう考える根拠は、芸能人や著名人を治療した経験がある治療者はこぞってこのことをアピールすることです。もちろん広告の意図はありますが、このようなアピールが集客につながり、自分の治療者としての価値を高めて治療効果も高まるとそれらの治療者は考えるのでしょう。

多くの医療の消費者はきっと、「あの芸能人が治療を受けに来るぐらいだからよっぽどすごい先生なんだろう」とか、「あのスポーツ選手が受ける治療だからきっとすごいんだろう」とか、「あの歳をとっても元気に見える女優さんが愛用しているサプリだからきっと関節の軟骨も増えるんだろう(あ、言っちゃった(笑))」とか、思ってますよね。

だから治療者や製薬会社、健康関連産業は有名人を広告に起用するのです。

私は芸能人を治療したことがありませんのでそのようなアピールもできませんが(笑)。

この発言、ちょっとやっかみが入っているかもしれませんね(笑)。

いや、芸能人を治療して儲けたいということではありませんよ!

いや、ちょっとはあるかも(笑)。でも、めんどくさそうなのでいいや、芸能人や有名人は。

でも来てくれるなら一人の患者さんとして受け入れますよ、

とかなんとか、自分の頭の中で妄想が広がっています。あたかも誰か有名人が来たがっているみたいな・・・・(笑)。

妄想はこのあたりでストップさせましょう!

以上、治療の会話の中で自分の痛みの意味付けを変化させやすい人についてお話しました。もっと他にも条件はありますが、簡単に述べると上記のようなことです。

次は、治療の会話の中で自分の痛みの意味付けを変化させにくい人についてお話しましょうか。

(つづく)


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