No.33痛みの原因がわからない! ~腰痛が意味付けによって創られる④~ | 「検査をしたけど異常がない!」でも痛い!という人に向けたブログ

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「検査をしたけど異常がない!」でも痛い!という現象は、医学、医療者、患者さん自身、それらをとりまく社会・文化、そこにある情報、習慣など様々な要因が絡み合って起こります。これらについて考えます。

腰痛治療のひとつの方向性として、腰痛にポジティブなイメージや意味付けを行って腰痛を回避できる可能性はあると思います。


腰痛の回避とは、腰痛が苦痛ではなくなるということで全く痛みがなくなるということではありません。

痛みがあるとしてもこれまで感じてきた苦痛がなくなるというか・・・、

十分我慢できる程度になるというか・・・、

痛みがコントロールできるようになっている気がするというか・・・、

痛みが気にならなくなったというか・・・、

そんな感じです。


これは臨床家としてこれまで多くの患者さんを治療してきたなかで強く感じることです。


それでは「ポジティブなイメージや意味付けによって腰痛が軽減する!」ということを前提としてそれを理論的に説明していこうと思います。


「ポジティブなイメージや意味付けによって腰痛がする!」ということは裏を返せば「ネガティブなイメージは腰痛を悪化させる」ということです。

まずはネガティブなイメージが腰痛を悪化させる可能性について既存の理論的視点から説明していこうと思います。


今回利用するのは精神科医アーロン・ベックによる認知療法の視点です。


ベックは、うつっぽくなってしまう人は自分でも意識しないうちに(自動的に)主観的でネガティブな思考に陥っている可能性があり、その思考は自分を傷つけてしまう方向に進む可能性があるとしています。

次のように書かれています。


「(患者の)心理的問題は、必ずしも不可思議で計り知れない力によって生み出されたものではなく、誤った学習、不十分な情報や不正確な情報に基づく誤った推測、想像と現実の区別の不適切さなど、ありふれた過程を経て生じた可能性がある。しかも、その考えは、誤った前提から引き出されているために、非現実的である可能性がある。その行動は、不合理な態度に基づいているために、自己敗北的である可能性がある。」p12


そしてそのネガティブな思考は「自己関連付け」、「分極化した考え」、「選択的抽出」、「恣意的推論」、「過度の一般化」などの特徴的な過程を経て生じるとしています。

実はこの認知の過程は、私が治療者として腰痛患者さんと行う会話のなかでもよく遭遇するのです。

そしてなにより、心身医学では「うつ病と慢性疼痛はコインの裏表」と表現されます。うつ傾向の患者の8割は6か月以上続く慢性的な痛みを訴えており、6か月以上続く慢性的な痛みを訴える患者の8割はうつ傾向にあるという研究結果があるのです。

痛みを持つ人は明るくはつらつとした状態ではおれませんし、悩みを持つ人は身体的にも不満足な人が多いことは私たちの日常の感覚からも理解できることです。

ストレスが自律神経や免疫系に影響を与えて体調が悪くなることは古くから知られています。

そして昨今は仮面うつ病も、社会問題化されてきています。


腰痛患者は「自己関連付け」、「分極化した考え」「選択的抽出」、「恣意的推論」、「過度の一般化」を用いて自分の症状を膨らましている可能性があるのではないか!


このことが原因がわからない腰痛(痛み)の原因となるのではないか!


と私は強く感じました。別に私が発見した!というわけではないですけど()。ただ、感動したのです。


具体的に説明していきましょう。






(つづく)


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