お麩の「教科書」(2):                    奥薗壽子さん『ふ・ふ・ふのお麩レシピ』

 

 

お麩じぃがお世話になっているお麩関連の本の中で、特にお麩についての「教科書」としてリスペクトしているものについて、その全体像を整理しています。

 

★奥薗壽子さん『ふ・ふ・ふのお麩レシピ』(2002.12.20 創森社)

 

国立国会図書館の書誌情報によると、

資料種別:図書
タイトル:ふ・ふ・ふのお麩レシピ
タイトルよみ:フフフ ノ オフ レシピ
著者・編者:奥薗壽子 著
シリーズタイトル:遊び尽くし. Cooking & homemade
著者標目:奥薗, 寿子, 1962- オクゾノ, トシコ, 1962- ( 00184142 )典拠
出版事項:東京 : 創森社
出版年月日等:2002.12

とのことです。

 

奥園さんは家庭料理研究家で、小学校1年から料理を始めた大の料理好きだそうです。役者、ホテルウーマン、国際会議場受付嬢、英語家庭教師、イラストレーター、イベントコンパニオン、宝石店従業員、編物代行業、仕出料理屋の下働き、ブテイック店員、農林水産省事務員、ワープロ入力代行業、ガソリンスタンド店員、封筒の宛名書き、精神科医助手、専業主婦などの本当に多彩な経歴をお持ちです。「料理の既成概念を取り払い、必要でない手間をばっさりと切り捨て、必要な手間だけを残した料理が奥薗流」「素材の持ち味を最大限に引き出し、余計な調味料や素材を限りなく引き算した料理は、繰り返し作りたくなり、繰り返し食べたくなること必定」「下準備のいらない奥薗流乾物使いにも定評」とのことです。
 

序文に当たるところには、「私は子供のころからの大のお麩好き。味のついていない焼き麩を、スナック代わりにむしゃむしゃ食べて大きくなったようなもの」「この本で紹介しているお麩の使い方は、大きく分けて3種類です。1つ目は従来どおり戻してから煮物やスープに使う方法。2つ目は戻さずそのまま使う方法、そして3つ目は戻さず砕いて粉にして使う方法」「パン粉が炭水化物なのに対して麩はタンパク質なので、お肉の量を減らして麩をたっぷり入れれば高タンパクはそのままで脂肪とカロリー控えめのヘルシー食に。これはもう、絶対お麩を使わなくちゃという食材」「日本全国には、その土地その土地によって育まれた個性的なお麩がたくさんあって・・・見ているだけでも楽しく興味がつきません」「私がこれぞとおすすめする、とっておきのお麩レシピを大公開」とあり、本当にお麩が大好きなのが伝わってきます。

 

目次(抜粋)を紹介すると、

「1 個性派ぞろい 麩の種類と特徴(麩GRAFFITI/バリエーション豊かな焼麩/見て楽しい食べておいしい焼麩/しっとりなめらかな生麩/麩の種類・特徴と奥園流お麩使いの極意/高タンパクで低カロリー 麩の栄養成分と効用/麩の戻し方のポイントはタイプと戻し液にあり)」

「2 麩が主役の ごはんとおかず(お麩のどんぶり/麩入りのおかゆ/生麩のゴマ焼き/生麩の田楽/これぞ絶品マーボー丼/車麩と青菜の煮物/ささっと麩チャンプルー/麩のネギ焼き/車麩入りポトフ/お麩のグラタン/麩とワカメのさっと煮/麩入りダイコンおろし/花麩の茶碗蒸し/麩の豆乳しゃぶしゃぶ/麩のチーズフォンデュ/麩入り肉だんごの甘辛煮/麩入りイワシのつみれ煮/お麩のオムレツ/お麩のハンバーグ)」

「3 麩の新境地を拓く 軽食とスープ(車麩のフレンチトースト/麩の明太マヨネーズ焼き/麩のガーリックトースト/麩のシーザースサラダ/麩のこんがりピザ/麩とワカメの冷たいスープ/麩のガスパチョ/車麩の入ったのっぺ/油麩のけんちん汁)」

「4 目からウロコの 麩のおやつ(麩のキナ粉ケーキ/麩のふわふわパンケーキ/生麩の安倍川風/麩のかりんとう/パリパリ麩あられ/麩のチーズスナック/麩のカレースナック/麩のシナモンクッキー/麩菓子でティータイムを)」

「5 尽きない魅力 麩の予習と復習(お麩工場での一日体験/麩の伝来と歴史/日本列島お麩事情/麩の生かし方アドバイス/麩の購入と保存)」

となっています。

 

20年少し前の出版ですが、きれいな写真入りのレシピがたくさん出ていて、お麩じぃもいろいろ作ってみたくなりました。「料理は「楽しくシンプルに」がモットー」「イイカゲン、テキトーにつくっても美味でヘルシー」とのお言葉、ありがたく頂戴します。