お麩の話、あれこれ(38):               『365日の献立日記』に登場した生麩

 

 

NHKのEテレで放送されている『365日の献立日記』という番組があります。「昭和の名脇役として知られる沢村貞子さんが26年半、毎日続けた「献立日記」」「滋味あふれるお総菜に知恵と工夫がつまっている」「その日記をもとにフードスタイリスト・飯島奈美さんが料理」するという番組です。たった5分と短いのですが、副題が「毎日のごはん作りの悩みを解決する献立を、ほっとする映像で」ということであり、なかなか興味深いですね。

 

沢村さん(1908ー1996)は俳優、随筆家で、「生涯に350本以上の映画に出演し、幅広い役柄と個性的な演技で名脇役女優として活躍した。日本女子大学在学中に新築地劇団へ入り、左翼演劇運動に加わって2度逮捕される。その後日活に入社して映画女優となり、東宝を経て戦後はフリー」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)になられたそうです。

ずいぶん波乱に満ちた生涯だと思いますが、多くの映画やドラマで活躍されていたのをお麩じぃも知っています。

 

先日(2024.1.8)の放送で紹介された1989年1月16日の献立日記は「すきやき」でした。「ごちそうだ。主役はもちろん肉だけれど、献立日記には生ゆば、生麩(ふ)そして餅を具材にしていたことが記されていて、気になる」「もちもちすき焼き、いけます」という俳優・鈴木保奈美さんのナレーションが心地よいです。

https://www.nhk.jp/p/ts/DGZMN8GNRZ/episode/te/57N77G6L8M/


材料は牛肉、葱、しらたき、ホウレンソウ、生湯葉、生麩(よもぎ麩)、餅、玉子。他に、割り下(酒、味醂、醤油)、ザラメ糖。

熱した鉄鍋に脂身を乗せて転がし、その油でまず葱を軽く炒め、その上に牛肉とザラメ糖、さらに割り下の順で加えます。その後はしらたき、ホウレンソウ、餅、湯葉、生麩の順に投入していき、食べごろになったら、溶き卵に入れて召し上がれ・・・という流れでした。

 

焼き麩を入れたすき焼きは時々見ることがあり、お麩じぃも最近は入れるようにしていますが、生麩を入れるのは知りませんでした。でも、もちもち食感がとても美味しそうなので、今度試してみたいです。