辺境の屯田兵だったアチャン族


図1.アチャンの兄ちゃんアルカディアを求めて-図1.アチャンの兄ちゃん


38.アチャン族
 タイ族と深い関係を持ち、上座部仏教(南伝仏教、小乗仏教、テーラワーダ仏教とも)を信仰。
大部分が農業に従事し、水稲を生産している。
「戸撒刀 hù sā dāo」と言う刀作りの優れた民族である。その質の高さは雲南省の他民族にも
知られており、他民族がわざわざ買い求めに来る。


38アチャン族団体写真アルカディアを求めて-アチャン族団体写真


  中国語名 :阿昌
  英 語 名 :Achang
  人  口 : 33,936 人(2000年)→ ?人(2010年)
言葉文字 :阿昌語(シナ・チベット語系)。
--------------自民族の文字はなく漢字とタイ族の文字を使用する
  代表的姓 :漢姓、タイ姓に準じる。名まで同じにするのは避けられる。一例として、
-------------父を寸老四、子を寸老常にするなど。同姓不婚の原則があるのは漢族と同じ。
  居 住 地  :雲南省徳宏タイ族チンポー族自治州の隴川県、梁河県など。



アチャン族1アルカディアを求めて-アチャン族1


アチャン族2薪売りアルカディアを求めて-アチャン族2薪売り


アチャン族の青年男性は三叶簫という楽器も常に携帯し、道を歩いている時、労動や農作の合間、
あるいは、好きな女性に出会った時に吹く。


アチャン族3刀アルカディアを求めて-アチャン族3刀


未婚の男性は頭に白い布を巻き、既婚の男女は濃紺の布を巻く。
同姓不婚の原則があるのは漢族と同じである。
アチャン族の窩羅節は一年間で一番盛大な祝日であり、旧歴の一月四日に行われる。


アチャン族4寺院アルカディアを求めて-アチャン族4寺院


アチャン族5ひょうたん笛アルカディアを求めて-アチャン族5ひょうたん笛


葫蘆絲(フールースー=ひょうたん笛)は薄片付きの管楽器で,
タイ族、阿昌(アチャン)族、ワ族、徳昂(トアン)族、布朗(プーラン)族などの
住む雲南省徳宏・臨滄地区で流行している。

アチャン族6住居アルカディアを求めて-アチャン族6住居


[地獄耳]
アチャン族の本当の起源(歴史)は良く解ってないのが実情だ
僕の想像では、[漢族の支配者]→「タイ族の領主」→(アチャン族の兵士、農夫)と言う
三段構造の社会である。


漢語の史書の中で、阿昌は、“峨昌”、“莪昌”、“俄昌”と呼ばれたことがある。
その先住民は早い時期から雲南省北西部の金沙江、瀾滄江、怒江流域一帯で生活していた。

西暦13世紀に、何度もの移住を通じて、次第に現在住んでいる地域に定住するようになった。
阿昌族の人々は中国の防衛のため、辺境地帯に駐屯していた兵士達が水田を耕作し、
鉄器を作る技術を学び、農業と手工業との分業を推し進め、商品経済が初歩的な発展をとげた。

唐代と宋代の頃に、阿昌族居住地区は南詔と大理の管轄下に置かれた。


明代と清代の頃には、阿昌族は族長制度を実行するようになった。


新中国建国以前、阿昌族地区は封建的な領主経済のもとに置かれ、地主経済も一定の発展をとげた。
その頃の領主の多くはタイ族の族長で、地主はほとんどが漢民族であった。