馬術に長けるカザフ族
16.カザフ族
アルタイ山中で羊と馬の牧畜を行うが、定住して農業を営む集団もある。
遊牧の移動距離は年間で数百キロに達する。老若男女とも馬術に長ける。
漢代に、天山山脈の南北に住んでいた烏孫(紀元前2世紀~西暦2世紀)の人達が
カザフ族の祖先で、その後、1300年間に亘り、数種類の民族と複雑に影響しあっている。
中国語名 :哈薩克族(ハザク族)カ行とハ行の逆転の発音注意。
英 語 名 :Kazak
人 口 :1,250,458 人(2000年)→ ?人(2010年)
代表的姓 :フルネームは姓が無く「本人の名・父親の名」で表す「父子連名制」
居 住 地 :新疆
この民族の全てを含めて解説するのは困難だ(ゴメン)。m(u_u)m
1.カザフスタンと言う国に950万人も住み、ウズベキスタン、中国、ロシアなど
から、ヨーロッパ、アメリカまで26カ国に分散している。
2.ロシアのコザックを起源とする者、15世紀のカザフ・ハン国の流れなどある。
3.民族の呼び名も、カザフ語による自称はカザク、ロシア語のカザフまたは
カザーク、ソ連時代に誤ってキルギスとも呼ばれた。
4.カザクとは、「独立不羈の者」「放浪者」を指すテュルク諸語の言葉で、
元来はもともとの部族集団などから離脱して独立した集団を形成した遊牧民。
「羈」は(キ)と発音し、「たづな」「つなぐ」意味がある。
「独立不羈の者」とは一筋縄では服従しませんと宣言していることになる。
また、カザフには「自由な戦士」「ステップの放浪者」という意味もある。
カザフの人達は駿馬に乗ることを誉れとし、騎馬民族であることが誇り。
また、牧畜の技術は非常に優れていて、肉と毛の両方が利用できるいわゆる新彊細毛ヒツジや
その強さと美しさによって2000余年前、漢の武帝に「天馬」と讃えられたイリ馬を生み出した。
馬乳を発酵させたクミスという低アルコール分の乳酸飲料やパンの一種・ナンは
日常的に欠かせない食材。
春から夏にかけては羊肉を主に食べ、秋から冬には馬の腸に馬肉を詰めて燻製にした
ソーセージがよく食べられている。
カザフ族の結婚式は、式の当日、新婦の荷物を馬かラクダに乗せて新郎の家まで運ぶ。
また、新婦は大きいスカーフを頭からすっぽりかぶり、顔を見せないようにして、新郎の家に
ついて式が終わってからスカーフをとる、という決まりがある。
カザフ族の葬式
カザフ族は霊魂不滅という観念が普遍的に存在する。人は死後、霊魂が自体から離れて存在す
ると考えている。このため、葬儀をことの他重視し、葬儀は1つの体系を成している。
イスラム教である。寺院は勿論美しい。