8.モンゴル族
最も良く知っている筈の民族であるが、もっとも良く取り違いされている
ことの多い民族でもある。日本人は蒙古斑点のあるモンゴル系と言ったり、
大相撲の上位力士30%を占めるモンゴル出身力士と言ったりする。
これは全く別の?モンゴル共和国のことで、中国では昔から「外蒙古」と
呼ばれ、首都はウラン・バートルの国である。
モンゴル族は中国では内蒙古と呼びならわし、中華人民共和国が成立した時に、
中国の一部とされ族名を承認されたが、首都は北京である。
はっきり言ってこの民族名は単純ではない。
ロシア系、コーカソイド(白人)系やトルコ系なども含まれてしまっている。ヾ(@^▽^@)ノ
中国語名 :蒙古族
英 語 名 :Mongolian
人 口 :5,813,947 人
代表的姓 :(父親の名前)+(本人の名前)である。姓は無い。ウィグル族と同じ。
居 住 地 :内蒙古、遼寧、新疆、黒竜江、吉林、青海、河北、河南など。
2-1.中国地図
.←リンク
地図上でクリック拡大すると、「内蒙古」と表示されている。
2-2.参考画像
チンギス・ハンに繋がる!! ローマ人にも狼伝説がある。
[地獄耳]ーーー学問的興味のある人限定コーナー
1.Wikipedia によると、モンゴル族(蒙古族)は、中華人民共和国が、
国民を民族識別工作によって民族別に区分した際、領内のモンゴル系の諸集団の多くを包含して
成立させたカテゴリーにすぎない。
ダグール族、トゥー族のように、伝統的に自身をモンゴルの一員と認識していながら、
蒙古族とは別個の民族として識別されてしまった例もある。
55の少数民族の一つとして位置づけられている。
蒙古族の人口は、581万3947人(2000年)でありモンゴル国の人口は275万1314人である。
これはまたブリヤート人やカルムイク人よりも遥かに多く、
一国内のモンゴル系民族集団としては世界最大である。
2.同系統の日本人は島に住む大人口の強力な民族だったので、モンゴル族には
組み込まれなかった(爆笑)
3.母親からしか受け継がないミトコンドリアDNAを調べると、人類はみんな、
20万年前の一人のアフリカの女性の子孫であるといわれている。
例えば、日本人の90%以上は9人の母親の誰かから生まれたそうで、ヨーロッパ人は7人の母親、
全世界では33人の誰かに当てはまるそうだ。
日本人が9種類の母親から出ているのは、驚きであり源が多いと言える。
でも、元はたった一人のイヴがお母さんなんですね・・・。
4.モンゴル文字は日常生活において、例えば「商標法」の規定に基づき、
商標、看板の名前は中国語とモンゴル文字の両方で表示し、モンゴル語を
保護する規定がある。しかし、実態は中国語だけになりがちだ。
この原因は、民族区域の「双語教育」の旗振りにも関わらず、経済発展と
人口バランスの極端化にあるようだ。
因みに、内モンゴル自治区でも、モンゴル族が16%、漢族が80%、その他4%
と言った具合である。漢族が使う中国語が便利なことは当然だろ。
少数民族の権利と文化を守るという理念だけでは成り立たないのだ(PDF資料より)。
5.モンゴル族の起源神話を遡ると、狼に辿り着く。「世界神話辞典」角川書店。
天の神の命を受けて生まれた青い狼がいた。その妻は美しい鹿であった。
彼らはオノン川の源、ブルカン山に住み着いて、バタチカンを産んだ。
このバタチカンがモンゴル族の始祖となった。更に13代目の3人兄弟の末っ子が
ボドンチャルといい、チンギス・ハンの祖先という。
外蒙古=モンゴル共和国と内蒙古=モンゴル族自治区とは場所は違うけれど、
同じ民族であり、中華人民共和国が政治的に囲みこんだだけと言うことになる。