昨年夏頃にナルニア国物語のポスターを、映画館で見かけた時、
ロード・オブ・ザ・リングのような映画がまた見られるのか、という思いが湧き上がったが、
先行とは言え、ついに日本でも公開された。



第二次世界大戦の空襲から逃れて、田舎のとある屋敷に疎開してきた4兄妹が主人公。
素朴な雰囲気の子役を揃えたようだが、正直華やかさに欠けたように思えた。
ただし普通の少年少女を描くという目的があるならば、適役と言えるだろう。

そんな彼らが、疎開先の屋敷で偶然見つけた洋服ダンスから繋がっている、
未知の世界『ナルニア』を救うというのが、この映画のストーリーとなっている。


テンポがよいので、最後までだれずに見ることができるが、言い換えると、
各場面のつながりがあまり感じられなかったり、展開が急すぎたりするため、
正直なところ、大人が見るには、少し物足りない気がした。
場面ごとで区切れば、映像も素晴らしく、大変良い作品と言えなくもないのだが…。



上映時間が3時間あれば、これらの不満はかなり改善されるとは思うが、今回上映されたバージョンでも
140分もあるので、子供がおとなしく観覧するには限界の時間なのかもしれない。

とはいえ、映像は本当に素晴らしいので、見て後悔することもないだろうし、
それこそ劇場の大スクリーンで見るべき作品なので、春休みで子供があふれかえる前に是非。



そういえば、食事のシーンが何回か登場するが、言葉を話す動物たちは、
いったいどんなものを食べているのだろうか?
肉を食べているとしたら、それはいったい誰の肉?などと考え出すと、
この映画は、実はホラーじゃないのかと思えなくもない(笑)