梅の花 主(あるじ)なしとて春な忘れそ」
菅原道真が九州福岡にある大宰府に左遷
されるとき、日ごろ愛していた自宅の庭に
ある梅の木に別れを告げた歌です。
意味は、「春になって東風が吹いたなら、
その風に託して配所の大宰府へ香りを送ってくれ、
梅の花よ。主人のこの私がいないからといって、
咲く春を忘れるな。」
その後、この梅は、大宰府に左遷された道真の
もとへ飛んで行ったといい、これが「飛び梅」
(太宰府で作られる梅干は、飛梅漬けといいます。
私は、この梅干が大好きです)の伝説であるそうです。
また、年間を通じて天満宮に続く、沿道に「梅が枝餅」
という餡の入ったお餅のお菓子があるのですが、
これがまた美味です。
焼きたても美味しいんだけれど、
冷たいままでも美味しく食べることができます。
私は、福岡の出身です。
お正月のお参りや習字のコンテスト
(私は習字は苦手だったけど墨の臭いや毛筆を
紙に滑らす緊張感が好きです)や受験の時の神頼み
など太宰府天満宮には何度ともなく訪れています。
二月ともなると太宰府天満宮に梅林があってよく
遊びに行っていました。
汚れのない純白の綺麗な梅の花の開花ともに
独特のすごく良い匂いがします。
福岡での梅の花の開花のニュースでそのことを
思い出しました。
本当に懐かしい想いで涙が出そうになります。
ただ...福岡に帰りたい...そんな想いで胸が
いっぱいになりました。
太宰府の梅の匂いも北海道の私のところにまで
飛んで来てくれればいいのに...
私がすんでいる北海道は、まだまだ厳冬の真っ最中です。
せめて、夢の中であの素晴らしい梅の花の開花を充分
に愛でることができればと思います。


