六道輪廻の あいだには
ともなう人も なかりけり
独(ひとり)むまれて(生まれて) 独(ひとり)死す
生死(しょうじ)の道こそ かなしけれ
(ナモウダ ナモウダ ナンマイダ)
往生もかなわず、六道、つまり天・人・地獄・餓鬼・畜生・修羅の苦の世界を生まれかわり、死にかわりしている間は、友、連れになる人はない。
人は、一人で生まれてきて、一人で死んでゆくものである。
このような、人(あるいは、命あるもの)の生き死にの道理を知ると、まことに悲しいものである。