「責任ある発言」
根拠のない風評やいわれのない誹謗中傷が流布し、その対象となった方が精神的、物理的被害を被る事例が、昨年の震災直後に多発してことを覚えておられる方も多数おられると思う。
その被害の原因として、インターネットにおける匿名性が大きく原因しているものと考える。
震災直後の心理的不安等が感情を大きく揺さぶり、匿名という覆面のもとに発せられた責任のない発言を鵜呑みにした不特定多数の群衆が、数万人単位までに拡散し続け、更には、悪意のこもる尾ひれが付いたたった一人の発した責任のない発言が、国の骨幹を揺るがしかねない大事件をも誘発しかねないことを考えるとインターネット上での発言は、本当に恐ろしく、慎重かつ、適正に実施する必要があると考える。
倫理的な観点からも、もはや、インターネット上の発言に実名表記も辞さないという動きさえあるようであるが、個人情報保護等に問題があるとの見方もあり、未だ抜本的な対策が講じられていない状況である。
私は、以上のことを踏まつつ、良識ある社会人の一員としてインターネットを諸刃の剣として十分に認識し、自制の精神に基づく責任のある発言に心掛けていきたいと思う。