個人的な印象として
この春ツアーは前回“PRISM”よりよかった。
鞘師の穴は全員がレベルアップして埋める。
そんな意気込みが感じられたし、
実際12期もすっかり馴染んだ感じだし。
しかし、意外だったのは
OMWを外してきたこと。
完全に武道館用に封印したんだろう。
それまでにあの頃くらい痩せたらいいが。
今回のセットリストを見ると、
最終香音スペシャルまで
何回か変更されること前提って気がする。
外してもいい曲を忍ばせつつ、
変更後のサプライズ感も演出する。
そんな期待も抱かせる面白いセトリだ。
この先は吉澤リーダー期のような構成でいくんだろうか?
それはそれで非常に楽しみなんだけど。
今回参戦したのは夜の部。
どうやら昼夜でセトリは変わらなかったようだ。
変わったのはミスムンにおける冒頭のソロと
工藤が言うセリフの相手役。
夜は飯窪と羽賀だった。
(昼は譜久村と尾形)
全体の中で最も盛り上がったのがこのミスムン。
男役3人が生田・工藤・牧野というセット。
現メンバーから3人選べと言われればベストな選択。
で、そのどセンターが工藤ってのはまさにはまり役。
会場中の悲鳴の中、工藤はてらいもなくセリフを言い切る。
モーニング娘。に長い歴史があり、
この曲にも歌い継がれた実績がある。
吉澤が産み、高橋が育て、
それが工藤に受け継がれる。
ま、女性ファンにはたまらない曲なんだろうね。
全体的に見て衣装の露出度は少な目。
鈴木卒業を意識してか、
華やかな中にも鈴木の体型カバーを考慮してるのだろう。
気になったのは靴。
ヒールが高いメンバー、ヒールがないメンバー。
足元に対する不安があるのだろうか。
あるいは身長差を気にしてのことだろうか。
工藤や牧野がべた靴なのが気になって気になって。
鞘師が担っていた歌パートは
譜久村、石田、小田、佐藤、工藤に割り振られていたようだ。
別に鞘師に罪はないんだろうが、
やっぱり機会がなければ伸びるものも伸びない。
もう少し実戦で歌う機会が増えれば
他メンバーの成長は違っていたのでは、と思える。
このツアーで確実に伸びるメンバーが出るはずだ。
エースの自覚充分な工藤、そしてその次を狙う牧野。
この二人の“仕上がり”具合には目を見張る。
今回の舞台装置に
6台のリフトが使われいる。
舞台の上段へ移動するための大道具ってところだ。
今はメンバーが12人で
これがフォーメーションやその他演出上
すごくきりのいい人数。
リフトにも2人ずつ乗ってこそ美しいが、
野中不在が痛い。
ま、それはフォーメーション全体にも言える。
今回3階席から観ていたことでハッキリわかったのだが、
野中不在で配置が美しくないのだ。
決めるべき瞬間、12人だからこそ
シンメトリーの美しい配置が完成するはずなのに、
不自然にポッカリと穴が開く。
これが何とももったいなかった。
MC工藤&佐藤はいいコンビだ。
佐藤の暴走にはひやひやするが、
それを御せるのは工藤が適任。
いずれライブの名物になるかも。
新曲『Tokyoという片隅』をサプライズ発表。
61枚目にして鈴木の卒業シングル。
トリプルA面の残り2曲は
順次公開だろうが、
鈴木卒業をテーマにした楽曲に期待。
個人個人を観ていくと、
譜久村:パフォーマンスの中核として獅子奮迅。
現状は“エーダー”と言っていい。
生田:目立つ場面が増えた。鞘師なき後、
最古参の自覚か、自信を深めている。
鈴木:卒業へ向けて立てるべき部分と
武道館へ向けてひっこめている部分がありそう。
安倍の卒業曲である『愛あらば IT'S ALL RIGHT』で
安倍パートを任されたのはファンには喜ばしい。
飯窪:よく言えば、全体の中で違和感がなくなった。
周囲との差がなくなったためだろう。歌にも進歩の跡あり。
石田:鞘師のあとの多くを受け継いだ立場。
歌は相変わらずだが、良くも悪くも目立っていた。
佐藤:歌割が増えて、いよいよ中心メンバーへ。
グループの歌の不安が解消されそう。
工藤:歌割はともかく、ポジション的にセンターが増える。
ビジュアルエースの面目躍如。
小田:17歳の誕生日。歌もダンスも高次元。
彼女なくしてグループは成立しない。
尾形:進歩あり。歌も多少聞けるようになった。
しかし、あの痩せっぷりは何とかならんかね。
野中:その状態では何も語れない。
全ては足が治ってから。
牧野:目立つ。スタイルもパフォーマンスも。
次期エースとしてちゃんと育てて欲しい人材。
羽賀:残念ながら一番印象が薄い。
妹キャラはいいけど、パフォーマンスは別の話。
ただ、今回の公演観て、
13期加入を急ぐ必要はないと感じた。
11人でもうちょっとやってもいいなと。
危機感がいい方に働いて
現メンバーでも充分に戦える。
人を増やしてステージがとっちらかるくらいなら
11人はいい人数だ。
12期もまだ活かし切れていない現状で
新人に期待するのもどうかと思う。
今日も夜の部へ行くのだが、
新しい発見がきっとあるだろう。
4月のさいたま公演、
外れたのは痛いなぁ…。