まあ、今頃ですみません。映画も見ず、DVDも見ず、ついにTV放映を見る羽目になったoffsetです。
新海監督の作品ってだけでも、どれだけSFなんだと期待していたんですがね・・・
親戚の女子高生がそういう事に気付かずに観て、「面白かったw」とか言っているのが寂しい限り。
・・・というか、世の中で見た人のどれぐらいが、コレをSFとして観ていたのかが気になる。
映画『転校生』みたいに身体が入れ換わって、オパーイとかオティンティンに興味津津なトコだけが見所じゃネェぞゴルァ!!
と、自分なりのSF考証を語りたいと思います。
・量子論と物質
何のSFで見たのかは忘れましたが(『シュタインズ・ゲート』だったかな?)、『魂』は時間を超えられるそうです。
物質だと制限を受けるのですが、魂は質量を持たない為、その制限を受けないのだとか。
で、これが何に繋がっているのかといえば、瀧と三葉の身体が入れ換わっているのに、時間軸がずれていたのはそういう事なんじゃないかなと。
・量子論と不確定性原理
前述した量子の話は、他にも使われている。有名な『シュレディンガーの猫』だ。三葉は死んでいる(事になっている)が、隕石の落下地点に近かった為、遺体は見つかっていない(と思われる)。つまり、瀧の時間軸で彼女は『死んでいるかもしれないし、死んでいないかもしれない』という、観測がされていない状態になっている。ある意味で『半分死んでいて、半分生きている』ということで、前半のご神体への口噛み酒奉納で三葉の祖母である一葉の言葉や、終盤での瀧の言葉がここに掛っているように思う。
・不確定である未来への時間移動は不可能
『マップス』や『クロスボーンガンダム』で有名な長谷川裕一先生の作品『メデューサブレイド』で、過去から来た英雄ペルセウス(科学者ゼウスの作った冷凍睡眠装置で眠っていた)が、『過去にしか戻れないタイムマシーン』を現代の科学者に説明する為に、「未来は決まっていないから」と言うんです。これは逆に言えば『確定した未来は変えられない』ということで、H・G・ウェルズの『タイムマシーン』で、死んでしまった彼女が、何度過去に戻っても結局は死んでしまうというのがそれですね。
・遡及性による記憶障害
確定するはずだった瀧から見た『過去』であり、三葉から見た『未来』が変えられた事によって、世界も記憶も変わる。映画『オーロラの彼方に』で描かれた遡及性(この言葉を知ったのは、えすのサカエ先生の『花子と寓話のテラー』の方が先ですが)が影響していますね。確定してしまった事により、その都合に合わせて記憶の方が改変されてしまう。ここらへんは綾辻行人先生の『Anothr』の方が近いかもしれません。
と、まあこんな感じでSFとしての面白さで自分は『君の名は。』を観ていたワケです。