金曜日、
押入れから出してきた
少し埃臭い服に袖を通して
夕方から出掛けた。
この歳になると悲しい出来事の時くらいにしか
着る機会がない黒い服だ。
迎えに来てくれた後輩のクルマに乗って
ジョージに別れを言いに名古屋まで。
思い出話しをしながらの道中は
あっという間だった。
たくさんの花と彼を偲ぶ人たち。
写真のジョージはワインを片手に
楽しそうに笑っていた。
挨拶にたった親父さんの話し方が
私の知っているジョージに似てて
懐かしさと
もう彼がいない現実に胸がギュッとなった。
安らかな寝顔だった。
棺にそっと触れながら話しかけた。
帰り道、
毎週のように吹田の街を歩いた
ロケを思い出しながら
暗くなった空を見上げた。
強い風が吹いてた。
バイバイ
ジョージ。
またな。
