いくぞ!グラベル2

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offsanのブログ
釣りとオフロードバイク好きのブログ。
およそ19年続けていたgooブログの閉鎖に伴い
アメブロに引っ越ししてきました。
ゆるっと更新していきますので
生暖かい目でお付き合いください。
(中の人は還暦近いオジサンです)

20年以上も前の約束を果たすべく

手紙を書いた。

 

 

 

ずっと私の心の奥底に沈んでいた

心残りという灰色の霧に包まれた気持ちを晴らすため

 

分かってはいたけど

忙しさにかまけて20年以上も忘れたことにしていたこと

 

時間が経てばたつほど

申し訳なさで足が遠のいてしまったこと

 

今なら向きあえる気がする。

 

 

 

 

故人に向けて手紙を書いたのは初めてだ。

いや、まぁ、正確には遺族に向けての手紙なんだけど。

 

 

24年前にお世話になったその人は

当時77歳の女性で、視覚障がい者のための漢字の点字に

半生を捧げた人だった。

物腰の柔らかい笑顔の優しい人。

私はその人の半生と漢点字を紹介する

ドキュメンタリー番組を作った。

番組は好評で、その出来上がりをとても喜んでくれた。

 

 

「お仕事が一段落ついたら遊びに来てね、昼食をご一緒しましょう」

「近くに美味しいご飯屋さんがあるのよ」

 

 

放送終了後の挨拶で訪ねた時に食事に誘ってくれた。

優しい誘いに私は調子良く「また来ます」と約束した。

 

 

 

それから季節ごとに何度か手紙を貰っていたが

仕事に追われ、転勤も重なり

ろくに返事も出さずに

いつしか疎遠になってしまった。

 

心の底には、ずっとその申し訳なさが溜まっていたが

見て見ぬふりをしてきた。

私自身、作品に対する思い入れはあったのに

会いたい気持ちはあったのに

ずっと後回しにしてしまった。

 

 

 

数年後、その人が鬼籍に入ると聞いた。

 

人付き合いでこんなに後悔したことはなかった。

時間には、限りがあるのだと思い知らされた。

申し訳なくてお悔みもできなかった。

 

それ以来、後悔の気持ちは灰色の霧に包んで

心の奥底にずっと沈めてきた。

私は後悔の気持ちから逃げた。

 

 

 

 

先日、直接自宅を訪ねたが

暫く人が居ないようだった。

あの日、賑やかな音を立てて動いていた

点字の突起を打ち出す輪転機の音は無く、

雨戸の閉ざされた家に人の気配は無かった。

門扉には薄っすらと埃が積もっていた。

 

 

お墓の場所を知りたい。

墓前で話したい。

あの時、この家を訪ねなかった、

手紙を出さなかった非礼を詫びて

あの時の話の続きがしたいのです。

あの時の約束を果たしたいのです。

 

 

 

 

もしかしたら遺族に転送されるかもと

今回、自宅宛てに手紙を書いた。

 

届いてほしい。

私が天国に行ったときに

ちゃんと挨拶ができるように。

先日は墓前で長話をすいませんでしたと

笑って話せるように。