
怪物はささやく
ファンタジーはファンタジーでもギレルモデルトロ風のファンタジー。
スペインのゴヤ賞を9部門も受賞した作品。
※若干ネタバレあります
演技
なんにせよ主人公のルイスマクドゥーガルが上手い上手い。
一気に引き込まれる演技力を持っております。
母親はトムハンクスのインフェルノでヒロイン役を演じたフェリシティ・ジョーンズ
この人も上手い!
脚本
話はイギリスに住む2人の母子。母親がおそらく癌の末期患者で色々新しい治療法を試すも効いておらず亡くなってしまうのか?の状態。
主人公は母親の病気のせいで情緒不安定。
父親は離婚してアメリカに住んでおり、主人公達のことについてはどこか他人事。
さらには主人公学校でいじめられている…
こんな状況に陥った10代前半の主人公の境遇…無茶苦茶ハードモード過ぎないかという中、ファンタジー要素が入ってくる。
化け物が12時7分に現れ、こう言う。
「三つの話をするから、それが終わったらお前が四つ目の話をしろ」
なし崩し的にOKして、ファンタジー部分がスタート。
そんなこんなで現実とファンタジー部分が交互に現れながら、主人公と周りの人達の関わりなどが進み最終局面へ。
これは子供がいる親なら泣くさ。
映画を見てもほぼほぼ泣きませんが、流石にこれはヤバい。
主人公の演技、母親の演技、完璧で邪魔するものがないから自分の親としての気持ちが投影できちゃったもんで潤む潤む。
ちなみに横で嫁さんはナイアガラ状態。ダバダバ。
結果悲しいんだが、私にとってはリアリティのあるハッピーエンドでした。
演出
ファンタジー部分第一章とても良い出来です。
絵のタッチの良さとCGの良さのバランスをとりながらものすごくシンプルでシャープに描いている。それでいて華やかでオシャレな感じもするからなかなかすごいです。
話の内容はさておきこんな絵の絵本があったら欲しい。
感想
ただ一点、これは人それぞれに考えがあるからあくまで「私なら」って話にはなってしまうけど、私だったらまずは子供に準備させるということを最優先にすると思うなぁ。そんな状態になった事はないからどうなるかわからないけど、今シミュレーションする限り…というか今のうちに考える私にとっての最善手は子供に準備させるだなぁ。
没入できてあっという間だった。
とにかく親なら泣ける良い映画!